過去の情報処理論授業進行など

 一応,ここに保管する。現在使っていない。Jul. 05, 09

更新日:2005.6.25

情報処理論(人文科学における情報処理) 2005年度 授業進行

講義日は,2005年 6/10, 6/17, 6/24, 7/1, 7/8。
7/1は学会で休講にします。 補講を実施する可能性もある。その日は,7/?の限である。

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講義計画
 (2) 「プレゼンテーション手法・地理情報システム」(木庭5回)
 プレゼンテーションの手法: ドローソフトのAdobe Illustrator,ワープロソフトのMS-Word,プレゼンテーションに特化したPowerPoint,さらにweb言語を使って,プレゼンテーションコンテンツ作成過程での役割を平易に示したい。MS-WordとPowerPointについてはパソコンユーザーは通常所有しているので,そのチュートリアルや説明を関連リンクサイトに掲載するので,講義科目ではあるが自習して頂ければ理解はより深まるであろう。
 地理情報システム: 地理情報システム,略してGISは人文・社会・自然の各科学分野で広く普及する兆しを見せている。行政や企業活動ではいまや無くてはならない手法に発展している。GISは空間に生起する諸現象について,位置情報とその属性情報を統括し問題を発見し,さらにその解決を求める技術である。この理解は実際に操作することで得られるものではあるが,GISの構築法と実際に得られた結果を示したいと思う。使うGISソフトはUNIX系フリーウェアのGRASSである。これはWindowsとMacintoshのいずれでも動作する。
 なお,本授業でGRASSの説明をするのが,難しいとも考えています。適宜,変更するかもしれません。

本 ページの利用法: 下の目次から各講義日にリンクできます。その後、ブラウザーからこの目次に戻ることができます。

目次


第1回 6/10
第2回 6/17
第3回 6/24
第4回 7/1
第5回 7/8
第6回 

第7回 


第1回 6/10
 
木庭のweb siteを紹介。コンテンツの利用法を示す。質問があるときはhttp://motorbus.ameblo.jp/からしてください。必要ならぼくのこの「教材」または「地理情報システム」のページで新しくコンテンツやリンク集を作成します。
画像処理基礎.pptを使って,画像処理のための基礎知識について説明した。ただし,終了しなかったので,次回にも。

第2回 6/17

 画像解像度など前回の続き。

第3回 6/24

 音声ファイル,GIS学習への導入を実施します。
 GIS学習への導入 「GIS用語
Raster型とVector型のGISの特色を説明した。GISで基本的なgeocodingの基礎となる座標系について説明した。実感を得られないと思ったので,Vector型のGISのPowerPointファイルMapGrafix入門パワーポイントファイルを紹介した。web上で見る場合は,アニメーションなどは削除されている。立ち上げた際に三つのフレームがある。右下のフレームにノートがあるので,見て欲しい。一部,ノートで見えない場合があり,ノート中の見えないテキストを選ぶと,選んでいる場所にテキストがあれば,見ることができる。また,右上のフレームで文字が一部圧縮されているように見える場合は,マウスを右下のフレームとの境界に近づけるとマウスの矢印がフレーム境界を動かすことができる形に変わるので,境界を下に下げて,右上フレームが見えるようにして欲しい。

7/1 休講。

第4回 7/8  Remote sensing の授業

 リモートセンシングの導入を行った。リモートセンシング入門,と3原色を参照のこと。
なお,試験問題の予告は,この教材頁の左の見出しフレームの中に示す予定である。

第回 /

 

第回 /

  

    以 上

 

 

 

更新日:2004.7.11

情報処理論(人文科学における情報処理) 2004年度 授業進行

講義日は,6/11, 6/18, 6/25, 7/2, 7/9。
さらに,補講を実施する。その日は,7/14の4,5限である。

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講義計画
 (2) 「プレゼンテーション手法・地理情報システム」(木庭7回)
 プレゼンテーションの手法: ドローソフトのAdobe Illustrator,ワープロソフトのMS-Word,プレゼンテーションに特化したPowerPoint,さらにweb言語を使って,プレゼンテーションコンテンツ作成過程での役割を平易に示したい。MS-WordとPowerPointについてはパソコンユーザーは通常所有しているので,そのチュートリアルや説明を関連リンクサイトに掲載するので,講義科目ではあるが自習して頂ければ理解はより深まるであろう。
 地理情報システム: 地理情報システム,略してGISは人文・社会・自然の各科学分野で広く普及する兆しを見せている。行政や企業活動ではいまや無くてはならない手法に発展している。GISは空間に生起する諸現象について,位置情報とその属性情報を統括し問題を発見し,さらにその解決を求める技術である。この理解は実際に操作することで得られるものではあるが,GISの構築法と実際に得られた結果を示したいと思う。使うGISソフトはUNIX系フリーウェアのGRASSである。これはWindowsとMacintoshのいずれでも動作する。
 なお,本授業でGRASSの説明をするのが,難しいとも考えています。適宜,変更するかもしれません。

本 ページの利用法: 下の目次から各講義日にリンクできます。その後、ブラウザーからこの目次に戻ることができます。

目次


第1回 6/11
第2回 6/18
第3回 6/25
第4回 7/2
第5回 7/9
第6回 

第7回 


第1回 6/10
 
木庭の研究の自己紹介。そして木庭のweb siteを紹介。コンテンツの利用法を示す。さらにPana-CEASを紹介し,その利用法を提示。教材ページの最初のメインフレームの内容をよく読むこと。質問があるときはこのPANA-CEASからしてください。このPANA-CEASで回答します。さらに必要ならぼくのこの「教材」または「地理情報システム」のページで新しくコンテンツやリンク集を作成します。
画像処理基礎.pptを使って,画像処理のための基礎知識について説明した。ただし,終了しなかったので,次回にも。

第2回 6/17

 画像解像度など前回の続き。結局これしかできなかった。講義中,画像処理基礎.pptの不備を感じたことと,授業で触れなかったことは削除し,再度,アップロードした。

 

第3回 6/24

 プレゼンテーション手法の最初の授業である。プレゼンテーション,略してプレゼンのいわば極意のようなものは出版されているが,その種のものをここに示すわけではない。美しい画像や映像は人を引きつけるであろうが,その点についてはぼくの能力を越えている。この授業に与えられた時間は限られていること,君たちが初心者または入門以前の水準であること,実習を伴わないこと,からすると,実技の面から役立つ授業をするのは難しい。ぼくがいわば毎日のように使っている簡単な手法を君たちに紹介する。このサイトの別のページを見ていただいたら,フォローできる。パソコンを持っていて,かつMicrosoft WordやPowerPointがインストールされていたら,まずはレポート作成そして自らの勉学に生かして欲しいと思う。
 AcrobatファイルをAcrobat Readerで読んで,テキストと画像をWordファイルにコピーアンドペーストする方法も示している。独創性が高い資料はAcorobatファイルで提供されていることが多く,この点で,この手法は貴重な情報であり,是非,多用していただきたい。
 Microsoft Wordがoutline processorとして重要であること,brain stormingまたは研究や思考のツールとして使って初めて意味を持つことを説明した。単なる清書ツールとしてしか使えない人は,パソコンに使われているだけ。

追加 注意:パワーポイントのヴューワをダウンロードするリンクは,ぼくのこのウェブサイトのホームページに張っています。自宅などでWindowsを使って見る場合,ダウンロードする前に,「インストール手順」を読んでください。(今日,質問した人に特にお伝えします。)

第4回 7/2 GISの授業(これ1回で終わります)

GIS学習への導入 「GIS用語
Raster型とVector型のGISの特色を説明した。GISで基本的なgeocodingの基礎となる座標系について説明した。実感を得られないと思ったので,Vector型のGISのPowerPointファイルMapGrafix入門パワーポイントファイルを紹介した。web上で見る場合は,アニメーションなどは削除されている。立ち上げた際に三つのフレームがある。右下のフレームにノートがあるので,見て欲しい。一部,ノートで見えない場合があり,ノート中の見えないテキストを選ぶと,選んでいる場所にテキストがあれば,見ることができる。また,右上のフレームで文字が一部圧縮されているように見える場合は,マウスを右下のフレームとの境界に近づけるとマウスの矢印がフレーム境界を動かすことができる形に変わるので,境界を下に下げて,右上フレームが見えるようにして欲しい。

第5回 7/9  Remote sensing の授業

 リモートセンシングの導入を行った。リモートセンシング入門,と3原色を参照のこと。
なお,試験問題の予告は,この教材頁の左の見出しフレームの中に示す予定である。

第回 /

 

第回 /

  

    以 上

 

 

 

2004年7月12日作成,追加20日

2004年春季情報処理論試験参考

 試験範囲を次のような形で予告します。文章の穴埋め問題です。マークシートによる解答方式とします。各問題の選択肢を前もって示します。その選択肢群から想像して,勉強してください。

I.木庭の授業法に関する文章です。
[語群]@グループフォルダー A情報の共有 Bパナシーズ Cデジタル教材 DFAQ EBBS Fウェブサイト
II.MSワードの利用に関する文章です。
[語群]@論理構成 Aブレーンストーミング Bワールドウェア Cコピーアンドペースト Dブラウザー E切り抜き帳 F章節 Gネット Hアウトラインプロセッサー  I 階層
III.次は画像に関連する文章です。
[語群]@モニター A3  B30 C72 D解像度 E900 FWhatYouSeeisWhatYouGet Gスキャナー  
IV.次はGISをイメージしてもらうための簡単な文章です。
[語群]@ CRT  Aベクトル Bプリンター Cシミュレーション D FM  Eラスター Fイメージ G スキャナー H属性 I圧縮
V.次はリモートセンシングに関連する文章です。
[語群]@解像度 A空間分解能 Bマルチスペクトル C反射 D人工衛星 ELANDSAT  Fセンサ G256 H200 I8

以 上

 

 

 

2003年12月20日作成 25日修正

2003年秋季情報処理論試験参考

 以下の文章に疑問がある場合は,Pana-CEASのFAQで質問してください。できるだけ早く回答したいと思います。
 問題をすでに作成し提出しましたが,必ずしも授業内容すべてを出題していません。

 これから述べることは,2003年秋季情報処理論試験の参考となるものである。幾つかのページにリンクしているので,これらをクルーズする必要がある。この期間の授業の前半は,Pana-CEASの利用に関連して説明する時間にあてた。この春学期に初めて導入したのであるが,Pana-CEASがバージョンアップし,私だけでなくシステムにも多少の混乱があった。定期試験の他に,このPana-CEASでのレポートの実績を評価するが,レポートを出していないからといって定期試験の成績を減点することはしない。例えばぼくの担当分が50点満点の場合,定期試験には50点を配する。ぼくの試験はマークシート式なので,HBまたは2Bの鉛筆と消しゴムを忘れないように。
 授業内容は,☆2003年度秋学期授業進行に示している。この内容を確認して勉学に励んでほしい。
試験の内容を次に示すが,パワーポイントファイルはブラウズしているパソコンにインストールされているか,ここからviewerをダウンロードする必要がある。

試験問題のタイトルを以下に示す。

T.次はGISをイメージしてもらうための簡単な文章です。空欄は限られていますので、常識の範囲内で回答することができます。
U. 次はGISを構築する初期の過程を示した文章です。授業中に話していない内容も含まれますが、理解できるようにしています。
V.次はリモートセンシングに関連する文章です。授業中に言及しなかった部分もありますが、類推が可能です。
W.次は画像に関連する文章です。

ぼくのサイトの関連ページを次に示します。以下に示したリストをすべて

画像情報: 授業を聞いていないと理解しにくいと思われるが,画像処理基礎.ppt にはこの時使用したパワーポイント資料を掲載している。この時に説明しなかった内容は試験に出さない。画像に関連して3原色について理解する必要があるのでこの3原色のページを参照のこと。

地理情報システム: GIS用語GIS学習の導入が参考になる。ただし授業で述べていないことは概して出題しないつもりである。ベクター型のGISの例は,VectorGISイントロ (パワーポイント資料)を参照すること。ただし授業を聞いていないとこれだけで理解することは難しいであろう。

色の問題: 加法混色と減法混色の違いを理解すること。3原色 を参照。

リモートセンシング: リモートセンシング入門を参照すること。12/19の授業で実施したことを新たにまとめた。

 以上が試験内容であるが,君たちがぼくの授業内容を理解する上で参考になると判断した場合は,授業中に述べなかったことも試験の文章に示すことがありうる。

 

 

 

更新日:2003.12.20

情報処理論(人文科学における情報処理) 2003年度 授業進行

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講義計画
 (2) 「プレゼンテーション手法・地理情報システム」(木庭6回)
 プレゼンテーションの手法: ドローソフトのAdobe Illustrator,ワープロソフトのMS-Word,プレゼンテーションに特化したPowerPoint,さらにweb言語を使って,プレゼンテーションコンテンツ作成過程での役割を平易に示したい。MS-WordとPowerPointについてはパソコンユーザーは通常所有しているので,そのチュートリアルや説明を関連リンクサイトに掲載するので,講義科目ではあるが自習して頂ければ理解はより深まるであろう。
 地理情報システム: 地理情報システム,略してGISは人文・社会・自然の各科学分野で広く普及する兆しを見せている。行政や企業活動ではいまや無くてはならない手法に発展している。GISは空間に生起する諸現象について,位置情報とその属性情報を統括し問題を発見し,さらにその解決を求める技術である。この理解は実際に操作することで得られるものではあるが,GISの構築法と実際に得られた結果を示したいと思う。使うGISソフトはUNIX系フリーウェアのGRASSである。これはWindowsとMacintoshのいずれでも動作する。
 なお,本授業でGRASSの説明をするのが,難しいとも考えています。適宜,変更するかもしれません。

本 ページの利用法: 下の目次から各講義日にリンクできます。その後、ブラウザーからこの目次に戻ることができます。

目次


第1回 11/21
第2回 11/28
第3回 12/5
第4回 12/12
第5回 12/19
第6回 1/9


第1回 11/21

この文は授業の後に作成した:
 
木庭の研究の自己紹介をした。そして木庭のweb siteを紹介。コンテンツの利用法を示した。さらにPana-CEASを紹介し,その利用法を提示した。教材ページの最初のメインフレームの内容をよく読むこと。本日は初日でもあり,記述式テストの締め切りを2週間後のぼくの授業直後とします。
 本日のキーワードは,webホームページ, 画像解像度,ppi,dpi, NTSC, 640d×480d,30万画素,デジタルカメラ,植生,土地利用,clickable map,GIS, GRASS Seeds, PDA,web site, html,e-Learningなど。記述式テストは毎回提出すること。全5〜6回のレポートを平常点として,成績評価に組み込む。

第2回 11/28

KU-CEASの使用法
  KU-CEASの利用法を再度,説明しました。しかしながらサーバー管理者の方々とこの日に話し合い,さらにぼく自身も学びましてその結果を,この「教材」ページのメインフレームに反映させています。簡潔になったと思います。
画像を取り扱うための最初の授業であった。キーワードはこの「教材」ページの左フレームの下の方の,画像処理基礎.pptに示している。ただ,これだけでは意味が理解できないであろう。授業中に説明した。

第3回 12/5 

 プレゼンテーション手法の最初の授業である。プレゼンテーション,略してプレゼンのいわば極意のようなものは出版されているが,その種のものをここに示すわけではない。美しい画像や映像は人を引きつけるであろうが,その点についてはぼくの能力を越えている。この授業に与えられた時間は限られていること,君たちが初心者または入門以前の水準であること,実習を伴わないこと,からすると,実技の面から役立つ授業をするのは難しい。ぼくがいわば毎日のように使っている簡単な手法を君たちに紹介する。このサイトの別のページを見ていただいたら,フォローできる。パソコンを持っていて,かつMicrosoft WordやPowerPointがインストールされていたら,まずはレポート作成そして自らの勉学に生かして欲しいと思う。
 AcrobatファイルをAcrobat Readerで読んで,テキストと画像をWordファイルにコピーアンドペーストする方法も示している。独創性が高い資料はAcorobatファイルで提供されていることが多く,この点で,この手法は貴重な情報であり,是非,多用していただきたい。
 Microsoft Wordがoutline processorとして重要であること,brain stormingまたは研究や思考のツールとして使って初めて意味を持つことを説明した。単なる清書ツールとしてしか使えない人は,パソコンに使われているだけ。
 GIS学習への導入の第1回目の授業を実施した。かなり駆け足で行ったので改めて,次回に導入の授業を実施する。

第4回 12/12

 Raster型とVector型のGISの特色を説明した。GISで基本的なgeocodingの基礎となる座標系について説明した。実感を得られないと思ったので,Vector型のGISのPowerPointファイルMapGrafix入門パワーポイントファイルを紹介した。web上で見る場合は,アニメーションなどは削除されている。立ち上げた際に三つのフレームがある。右下のフレームにノートがあるので,見て欲しい。一部,ノートで見えない場合があり,ノート中の見えないテキストを選ぶと,選んでいる場所にテキストがあれば,見ることができる。また,右上のフレームで文字が一部圧縮されているように見える場合は,マウスを右下のフレームとの境界に近づけるとマウスの矢印がフレーム境界を動かすことができる形に変わるので,境界を下に下げて,右上フレームが見えるようにして欲しい。

第5回 12/19(これ以降は授業の進行状況によります)

 リモートセンシングの導入を行った。「GIS用語」のページを再度紹介した。
 

第6回 1/9 12/20記

 試験に関連して,地理情報システムとリモートセンシングについてのみ整理して示す。この内容は2003年秋季情報処理論試験参考に示しているものと同様である。このページを参照した上で授業に出て,わからないところがあれば,質問してほしい。

補講はしない。

  

    以 上

 

 

 

更新日:2003.5.30

情報処理論(人文科学における情報処理) 2003年度 授業進行

 講義の前に十分な準備ができないかも知れません。授業の後に書くことに鳴る可能性もあることをご承知おき下さい。

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講義計画
 (2) 「プレゼンテーション手法・地理情報システム」(木庭7回)
 プレゼンテーションの手法: ドローソフトのAdobe Illustrator,ワープロソフトのMS-Word,プレゼンテーションに特化したPowerPoint,さらにweb言語を使って,プレゼンテーションコンテンツ作成過程での役割を平易に示したい。MS-WordとPowerPointについてはパソコンユーザーは通常所有しているので,そのチュートリアルや説明を関連リンクサイトに掲載するので,講義科目ではあるが自習して頂ければ理解はより深まるであろう。
 地理情報システム: 地理情報システム,略してGISは人文・社会・自然の各科学分野で広く普及する兆しを見せている。行政や企業活動ではいまや無くてはならない手法に発展している。GISは空間に生起する諸現象について,位置情報とその属性情報を統括し問題を発見し,さらにその解決を求める技術である。この理解は実際に操作することで得られるものではあるが,GISの構築法と実際に得られた結果を示したいと思う。使うGISソフトはUNIX系フリーウェアのGRASSである。これはWindowsとMacintoshのいずれでも動作する。
 なお,本授業でGRASSの説明をするのが,難しいとも考えています。適宜,変更するかもしれません。

本 ページの利用法: 下の目次から各講義日にリンクできます。その後、ブラウザーからこの目次に戻ることができます。

目次


第1回 5/30
第2回 6/6
第3回 6/13
第4回 6/20
第5回 6/27
第6回 7/4
第7回 7/11


第1回 5/30

この文は授業の後に作成した:
 プレゼンテーション手法
を説明するつもりであったが,この授業の内容,手法の説明で終わってしまった。
次の内容は説明した:プレゼンテーション,略してプレゼンのいわば極意のようなものは出版されているが,その種のものをここに示すわけではない。美しい画像や映像は人を引きつけるであろうが,その点についてはぼくの能力を越えている。この授業に与えられた時間は限られていること,君たちが初心者または入門以前の水準であること,実習を伴わないこと,からすると,実技の面から役立つ授業をするのは難しい。
 具体的に説明するには至らなかった。
 さて,授業の手法は,ぼくのこのweb siteと,工学部の冬木先生のサーバーの両方を利用することを説明した。この「教材」ページの右にあるメインフレームに記載したとおりである。
 レポートを毎回提出することをお願いする。このチェックは自動的に行われる。全7回のレポートを平常点として,成績評価に大きく組み込む。

第2回 6/6

 前回の補足を実施します。特にKU-CEASの使用法など
  KU-CEASの利用法を理解できない受講生がいたので,再度,より詳細に説明した。また,第1回レポートの締め切りを6/7午後6時に変更した。結局198名が提出した。
 プレゼンテーション手法の最初の授業である。
  ぼくがいわば毎日のように使っている簡単な手法を君たちに紹介した(第1回)。このサイトの別のページを見ていただいたら,フォローできるようにするつもりである。パソコンを持っていて,かつMicrosoft WordやPowerPointがインストールされていたら,まずはレポート作成そして自らの勉学に生かして欲しいと思う。
 AcrobatファイルをAcrobat Readerで読んで,テキストと画像をWordファイルにコピーアンドペーストする方法をしめした。独創性が高い資料はAcorobatファイルで提供されていることが多く,この点で,この手法は貴重な情報であり,是非,多用していただきたい。

第3回 6/13

 改めて,この授業の意味を説明した。KU-CEASを採用したのは君たちの出欠をチェックするためでもなく,学期末テスト50点分(木庭の分)をマイナスするためでもない。君たちがぼくの授業に積極的に関わるツールと考えている。
  ぼくがいわば毎日のように使っている簡単なプレゼンテーション手法を君たちに紹介する(第2回)。このサイトの別のページを見てください。
 PowerPointファイルのweb化,そしてweb化されたファイルの見方を説明した。
 Microsoft Wordがoutline processorとして重要であること,brain stormingまたは研究や思考のツールとして使って初めて意味を持つことを説明した。単なる清書ツールとしてしか使えない人は,パソコンに使われているだけ。
 残されたわずかな時間で,GISの導入を実施した。これに関してはGIS導入へ。

第4回 6/20

 GIS学習への導入の第2回目の授業である。国土地理院のホームページを紹介した。この内容は砂漠状態なので,枯れた花に水をやるように補足説明を行った。GISの適切な説明をしたサイトは見あたらないので,ここで示した「GIS学習への導入」を参照願いたい。ただし,授業との連動の観点でアップしているので,これを見ただけでは理解できない。

第5回 6/27

 GISの全貌をMapGrafix入門パワーポイントファイルを使って説明する。web上で見る場合は,アニメーションなどは削除されている。立ち上げた際に三つのフレームがある。右下のフレームにノートがあるので,見て欲しい。一部,ノートで見えない場合があり,ノート中の見えないテキストを選ぶと,選んでいる場所にテキストがあれば,見ることができる。また,右上のフレームで文字が一部圧縮されているように見える場合は,マウスを右下のフレームとの境界に近づけるとマウスの矢印がフレーム境界を動かすことができる形に変わるので,境界を下に下げて,右上フレームが見えるようにして欲しい。
 Mac GIS(MacDonald Hamburger社のGIS)を実際に使って立地分析に携わっておられた方にお話をして貰った。具体的内容だったので,GISがビジネスで有効に使われていることが理解できたと思う。この講演の具体的内容を今回のレポートの課題としている。KU-CEASから入って欲しい。なお,レポート課題の提示は今回を最後とする。
 授業評価のアンケートを実施した。喜びと落胆の相半ばする結果であった。特に落胆の部分を生かすべく,授業評価と改善方法,に掲載した。
 なお,GIS学習導入のページに本日の授業内容をおよそ追加する予定である。
 

第6回 7/4

 GISで基本的なgeocodingの基礎となる座標系について説明する予定であったが,授業評価を踏まえて,GISさらにRemote Sensingのより詳細に入ることを一切避けることにした。基本的な技術に興味のある方は,別途,ぼくのサイトや他のサイトや本などで勉強してください。またはKU-CEASから入ってFAQで質問してください。
 感想の中に,GISを学んでも仕方がない,という意見があり,シラバスに予告していたことではあるが,今までの授業は何だったかのか,と愕然としたので,この仕方がない,という意見だけでも撤回していただくよう,この点を重視して,GISの社会的有効性を説くことにした。

第7回 7/11

 試験の内容については前回に簡単に触れたし,7月12日までには公開するので,詳細をこの日には述べない。
 GISの用語とバリアフリー環境について述べる。コンテンツの紹介もする。

    以 上

 

 

 

授業評価とその改善法 2003.6.27作成

 本日,6/27,授業評価アンケートを実施しました。大変,勉強になった。ぼくにとって否定(批判)的または建設的?内容すべてについて,下に記します。まだ,不足しているとお考えの場合,ご連絡ください。ただ,質問があったので,まずはその回答を示します。その後に,否定(批判)的意見とその対処法を考えて示しました。ただ,残り講義は2講しかないので,対処にも限界がありますが。受講生のうち,何人がこのサイトを見てくれているのかなあ。
 なお,ご質問やご意見があれば,KU-CEASを通じて,メールください。待ってますよー
 それからね。こんにちの情報教育または情報ツールを使った授業の基本は君たちが毎回,web上で予習,復習,そして質問,をするのが前提です。慶応大学に関わらず多くの大学がその時代に突入しています。その関連の本を含めた情報は溢れています。ただ,今回の授業評価の結果から,その方向を少なくとも今回は断念します。
 ぼくが関わった関西大学の全学自己点検での『情報化』特集号PDAをできれば見てください。ただ大部なものですからダウンロードに時間がかかります。
http://www.kansai-u.ac.jp/Jikotenken/PDF/houkoku1999-2000.pdf
の前半の第1編 ー特集ー 情報化

を見てください。

質問に対する回答
否定的評価の内容とその改善法

質問に対する回答

1. 自宅デスクトップパソコンを購入したけどまだインターネットに接続していない。アドバイスは?
 具体的にプロバイダーを紹介することはできませんが,使い放題で月3千円は切ります。現在,ご自宅はどこかの電話会社とマイライン契約を結んでいる筈ですね。その会社のものを選ぶのがいいと思います。つまり電話会社が適切だろうとぼくは思っています。それぞれの会社のweb-siteで,自宅の電話番号を入力して供給速度を測ることができます。それぞれ試してみて,最も早いのがいいでしょう。もしそれがマイラインの会社と違ったら,マイラインの会社を変更することも考えられます。手続きは簡単です。変更先の会社に電話してください。
 また,電話をしたときに,いつも話し中,というのはいい会社ではありません。何かがあっても対応が遅れる可能性がありますよね。
 ADSLか光ファイバーかということもありますよね。光ファイバーの速度は速く,音楽を聴きながらパソコンで作業をしたり,動画を見たり,ファイルをダウンロードしたり,する場合,ストレスは無いでしょう。でも価格は2倍程度ですから月々の支払いを考えると辛いですね。ぼくはADSLでも何とか我慢できています。つまり,ADSLがお薦めです。いつでも光ファイバーに変わることができますから。それから,契約の際に自分でルーターなどを購入するかレンタルするかを選択できますが,日進月歩の時代ですから,レンタルした方がいいです。
 全くの初心者でも接続を失敗することはないだろう,と確信?します。
2. 自宅のパソコンのMicrosoft WordのユーザーIDを全角で入力しその後使えない。
 
このようなことが生じること自体,ぼくにはわかりませんが,この種の問題を回避する方法を次に示します。システムフォルダー内の初期設定フォルダー内のファイル群にMicrosoftという名称のフォルダーがあるはずです。ただ,この発想はマックなのですが,Windowsにもあるのではと想像しています。Microsoftという名称のフォルダー全体を削除して,リスタートしてください。
 これでうまく行かない時は,アプリケーションを再インストールしたら必ずうまく行きます。この場合はWordを再インストールですね。

否定的評価の内容とその改善(対処?)法

1. 内容が難しすぎてわからないことが沢山あった。もっと基礎的なことから始めて欲しかった。要点をまとめて欲しい。テストが不安。わかって当たり前,という感じをうけて毎回不愉快になる。新しく学び取るものがない。教科書に沿った授業をしてください。レベルを下げて欲しい。専門用語はやめてほしい。

回答と対処法:
 不愉快になる,っていう意見は応えました。なぜ,わからない場合,ぼくのweb-siteに入って見てくれて,KU-CEASのFAQ (Frequent Asking Questions)を使って質問してくれないのか,って思います。
 教科書をぼくは使いません。ほぼリアルタイムの情報提供と君たちの質問のフィードバックが適切と考えていたからです。KU-CEASのFAQ (Frequent Asking Questions)を使って質問して頂くよう君たちにお願いしました。今まではKU-CEASの利用などに関する質問は60以上はありました。しかし授業の内容そのものに関する質問はありません。残念です。ぼくのWeb-siteからの情報を活用して欲しいと授業で何度もお願いしました。
 専門用語が理解できない,基礎的なことから始めて欲しい,という点も,理解できます。ただ,ぼくのサイトに提示していますので,君たちが勉強して,わからない場合は,FAQを使って欲しいと考えていました。

 しかし,君たちのうちの半数近くがそういう印象を持っているようですから,来週からの2回は進まないことにします。リモートセンシングについてもより詳細部分はできるだけ話しません。

2. 宿題が一体何のためなのかわからない。毎回のレポートがとても疲れる。授業でほとんど説明されてないことが課題に出されても。パソコンのチャットを利用しないと出席したことにならず重荷。KU-CEASの使い方がわからなかった。

回答と対処法:
 宿題の内容は順を追って,高めてゆくはずでした。ただ,それが難しいと判断して,具体的なものを一つでも理解してレポートを提出して欲しいという方針に切り替えました。課題は授業のメインテーマでは必ずしもないのですが,君たちのホームワークとして,ちょびっとインターネットを見て,GISの世界を覗いて欲しいという気持ちでした。このサイトの教材のはじめのページでも述べていますが,君たちがレポートを出さないことで定期試験の評価が下がることはありません。主要他大学でこの種の授業が始まっており,関大が遅れているという状況の中で,君たちのために(と思って),開始した次第です。情報処理論という授業だからこそ。
 ただ,ぼくも莫大な時間が無くなっており,今後,他大学の利用法に注意しながら,関大での大教室での授業には当分,使わないようにしようと思います。これで挫けるかって,ちょびっと思っています。

 KU-CEASの「お知らせ」に示しましたように,7/4と7/12の2回のレポートの課題を出すことをやめます。

3. 板書がほとんどない。ノートが取りづらい。丁寧に教えて欲しい。話がとびとびになっていて何がいいたいかわからない。

 授業中には,話の流れを理解して貰って,その後,ぼくのサイトを見てもらって,それぞれの授業内容を思い出して貰う。そしてぼくのサイトを読んで,理解してもらう,ということで進めてきました。ほぼ毎回,授業内容やコンテンツを充実してきました。しかし,授業でお願いしても,ぼくのこのサイトを読んでくれる方は少なくて,愕然としています。このような授業の形が,学生の自主的学習機会を増やすと考えています。この考えは今も変わりません。
 ぼくの授業の流れを理解して貰うことがぼくの授業に君たちが参加する意義です。ただ,次の項目とも関連しますので,反省すべきと思っています。板書などは今後も特に網羅的にはしません。話していても漢字などが想定できない,キーワードなどや,話の構造が理解しにくいとぼくが思う時に,板書します。
 ただ,今後の2回の授業では,ぼくのサイトのコンテンツを中心に,モニターに表示します。そして,是非,授業の後,そのコンテンツを確認して下さい。

4. 声をもっと大きくして欲しい。滑舌(?)が悪い。声がこもっている。はっきりと。はやくち。独り言を言っているようで。語尾が口の中で言ってます。笑いながら話されるのも聞き手としては困ります。笑ってごまかすのもやめてください。
 これはかなり致命的なことだと思っています。注意します。
 笑ってごまかす,という一人の方の印象は驚きでした。全くそのつもりはありません。何をごまかしたのでしょうか。誤魔化すって何か,自分の非を隠すというような印象を受けますね。
 「滑舌」の意味がわからず,広辞苑などの辞書を引きましたがありませんでした。ネットで調べたら10件,ヒットしました。アナウンサーや演劇部などで使われているようですね。つぎのサイトが最も参考になりました。母音を重視してしゃべりなさいとのことでした。次回はそれをしてみます。それから,話しながら笑ってしまうってことですが,これはかなり重傷です。ぼくの生き方にたぶん由来してますね。それと遺伝的形質に由来する可能性もあります。父の講演はわかりやすく人をひきつけることで父の分野では有名でした。父が自宅にいる時には父を慕って本当に沢山のお客さんが来られました。父が自宅でお客さんと話している時には,子どものぼくが聞いても笑えないのにしょっちゅう笑って話していて,何故かしら恥ずかしかったことを覚えています。その意味無く?笑うところだけ,父の影響を受けているのでしょうね。
 http://hm.aitai.ne.jp/~kasuya/nikki/nikki.1012.htm

5..パソコンでのプレゼンが早すぎる。ノートにうつすことができない。画像いっぱい重なりすぎてよく見えない。小さすぎる。資料がぼやけている。HPも見づらい。
 この件は,上に説明したことと関連しています。話の流れは授業で,web-siteでは授業を思い出しながら復習,という発想です。教材をなるべく沢山見て欲しい,という気持ちでしてますが,事実上,フォローできないと悲鳴もわかりますから,今後は,教材を減らして,テーマを限定したいと思います。
 なお,(たぶん)プロジェクターを使って欲しい,という要望がありました。プロジェクターを使うことは可能ですが,プロジェクターは君たちの側から教団側に映写することになります。ぼくがパソコンを持って,君たちの側に行く必要があり,大人数ではその方法は問題があります。スピーカーの問題もあります。それから教室を暗くする必要があり,寝てしまう,ということも。とあれ,教壇側から操作できる環境でないと無理ですね。ご了解ください。

6. GISだの何だのとコンピュータの仕組みやインターネットの原理とは全く関係なさそうなことで面白くない。GISを活用する受講生が果たしてこの中に何人いるのか。正直役に立たないと思った。もっと一般的に利用できる知識を教えて欲しかった。趣味の話はやめてください。地理について何を言おうとしているのかわからない。地学? 受講したことも後悔しています。先生は一人で楽しんでいるだけだ ー この大学での教師をやめろ。
 最後の罵声はかなり驚きました。これはさておき,

 今回の授業はほぼ3回に渡って,通常,パソコンを触る人が最も利用している,MicrosoftのWordなどの有効な利用法について話しました。残念ながらこのようなソフトが非常に素朴に使われていて,パソコンを使う意味が無いと思うほどの状況なので,君たちがこのようなmillions of users ソフトを使う際に,こうしたらいいよ,ってお話しました。初歩的な創造ツールとしてね。
 その後,この授業の主要課題であるGISに入ったところ,っていうのがぼくの印象です。GISを学んでも意味がない,っていうのは当たらないと思います。一部の人ではあってもその点を理解して貰えなかったのは残念です。
 情報処理論という授業は,「コンピュータの仕組みやインターネットの原理」?だけを学ぶための授業ではありません。情報技術を使って,何ができるのか,を君たちに伝え,君たちが今後,ビジネスワールドで活躍したり,教育界に羽ばたいたりしたときに,GISそしてリレーショナルデータベースが有効であることを思い出し,使って見ようかなって考えたり,もしくは,その導入の案が他の人やティームから出たときに,反対しない,賛成する,という効果があると思っています。そして,GISは実質的な技術が集積した世界ですから,GISに一生涯関わらなくても,この「情報処理論」が生かされるとぼくは考えています...よ。

以 上

 

 

 

 

情報処理論2003年度GIS試験情報 6.29作成 by 木庭

はじめに

 この資料では既存のweb siteから得たGIS教育情報を示しました。春学期試験用です(追加する可能性大)。試験と関係なく主体的に学びたい方はぼくのこのweb site(他の主要なweb siteを紹介しています)などで勉強したり,KU-CEASのFAQから質問してください。この資料の記述で理解できない点についてはこの資料の主要な入手先のweb siteを見たり,KU-CEASのFAQから質問してもらってもいいです。この資料には図面を掲載していません。興味がありましたらここで紹介するweb siteを訪問してください。
 今回の試験はいくつかの問題から選択する形式とします。ぼくの人生で初めてのことですが,前もって問題を提示します。ぼくのweb siteに入って,ページ上のボタンのうちから,「教材」を選んで,教材のページに入り,左のフレームで,「情報処理論」関係のコンテンツの中の「2003年度春学期試験」を選択して,このページに入ってください。ただし,公開するのは最後の授業日7/11の翌日から試験前日の7/17まで。
 以下の内容は下記のweb siteの内容に沿って掲載していますが,結構変更していますので,ご了解ください。

GISのひろば
http://www.gis.jacic.or.jp/gis/jacic_gis_hiroba.html

GISとは

 GISとは、地理情報システム(Geographic Information System)の略称で、文字や数字、画像などを地図などの空間情報と結びつけて、空間情報または属性情報から,情報を統合したり、分析したり、目に見える形で表現することができる仕組みであり、行政や市民生活やビジネスの現場で幅広く利用することが可能な技術である。
 現実の世界をいかに再現し目的を達成することができるかがGISに求められている。

GISの仕組み

 GISは、さまざまな空間データとそれを加工・分析・表示するエンジンであるGISソフト及びアプリケーションソフトから構成される。
 空間データは、地物*位置を表す地図データと,特性を表す文字や写真などの属性データから構成され、地図から地物の特性や写真を参照したり、条件を入力して該当する地物の位置を表示したりすることができる。
用語説明 *地物
実世界の存在を抽象化した概念。例えば、道路、鉄道、学校、病院など現実世界に存在する物。また、行政界のように仮想的に存在するものも地物と見なすことが出来る。英語では、feature。

GISの基本的機能

 GISでは、さまざまな空間データをレイヤーに分けて記録する。
 これらを位置の関係が対応した場で管理し、相互の位置関係の把握、任意のデータの検索と表示、データ間の関連性の分析等を行う。

GISでできること

●共通のフィールドでの各種情報の管理と参照
 種類の異なる空間データを地図という共通のフィールドで管理し、自由に比較参照できる。e.g. 危険物を扱う工場と行政区域: 行政機関がどの行政区に危険物を扱う工場があるのかを知ることができる。行政区と危険物を扱う工場は別のレイヤーに掲載されているが,共通の地図座標でつながっており,参照や管理をすることができるのである。
●目的にあった地図の作成
 さまざまな空間データから任意のデータを取り出し、任意の縮尺で重ね合わせて、目的にあった地図を作ることができる。e.g.異なる縮尺の既存の地図から目的の地物をピックアップ: GISが実現する前はある地図の情報を他の地図に流用することができなかった。しかしGISでは位置情報や属性情報はそれぞれのレイヤーに別々に保存されているので,流用が可能となった。縮尺,さらに投影法が違っても。
●めざす場所や情報の検索・入手
 住所や希望する条件等を入力すると、該当する場所や施設を検索して地図上で表示することができる。これは例も何もこの文章の通りである。ある条件に合致する位置や属性情報を満たす対象をピックアップし,地図などに表示することができる。
●地域情報の分析・評価
 種類の異なる空間データを重ね合わせたり集計したりして、新たな事実を見つけだしたり簡単に統計をとったりすることができる。e.g.砒素中毒患者を出した家庭と地下水の分布図を重ね合わせて,汚染源を推定することができる。
●さまざまな空間シミュレーション
 空間データを条件として与えて各種の空間シミュレーションを行い、結果を表示することができる。e.g.砂金と水銀利用,そして流域有機水銀汚染シミュレーション。上の例と同様なものであるが,水銀汚染源からその下流の汚染によって健康を害する範囲を推定することができる。
●新たな領域データの作成
 種類の異なる空間データを重ね合わせたり集計したりして、新たな事実を見つけだしたり簡単に統計をとったりすることができる。e.g.駅や主要道とビジネス立地:新しいビジネスセンターを開発するとして,現状の交通,そして立地後の展開を考える,といった場合,新ビジネスセンターの領域とその周辺について,空間や属性について幾何学的情報や統計情報を既存データを使って新規に設定することも可能だろう。
●最短経路の抽出
 道路や水路、管路などのネットワークデータから任意の地点間の最短経路を分析・表示できる。e.g.救急車のリアルタイム選択: 最短距離ではない時間的に最短の道路に沿った経路をリアルタイムに状況の変化に対応して表示するシステム。
●所在や異常の検出とガイド
 GPSやセンサーなどの技術を利用し、所在や異常を検出して地図上で位置や状態をガイドすることができる。e.g.セコムのホームセキュリティの例: 前もって契約されたある家屋に異常があったとき,緊急に対応する。
●空間データを用いたコミュニケーション
 空間データを用いて、異なる地点間の情報のやりとりを正確かつ迅速に行える。調査や分析の結果を空間データに整理し、伝達することや、空間データを利用した電子的な予約・申請・依頼・登録・案内等も可能である。e.g.前者例:災害時の自治体と国との情報交換,後者例:小さな所では劇場の席の予約。前者については,兵庫県南部地震の際の情報システムの崩壊と誤謬の体験。後者については,劇場の舞台と席との関係を3Dでビジュアルに捉えて納得してチケットをインターネットで購入するといったことが考えられる。
●疑似体験や3次元分析(将来)
 将来は3次元空間データを用いて、知らない空間の疑似体験や3次元の空間分析が可能になる。e.g.都市計画,転居候補地の周辺散策:バーチャルリアリティを実現することができるので,執行してから,問題を知る,というような形をかなり克服することができるであろう。

以 上    

以 上