GIS導入 2003.6.15作  Jul. 5, 08追加 変更

 GISとGPSについては,2008年度は的確な授業をする時間的余裕がありませんでした。そのため,このページでは,下に示した赤線まで読んでおいてください。ただし,このページからリンクされたサイトへはアクセスする必要はありません。

 GIS(Gegraphical Information System)つまり地理情報システムは,GPS(Global Positioning Sytem)つまり汎測位システム同様,今や一般の知られるところとなった。カーナビCarnavigationやミサイルナビゲーションのシステムは,この両システムを利用した技術である。多くの行政組織では,ライフラインLife line管理や危機管理に使われるようになっている。

GIS技術は,次の技術の蓄積の上に実現したものです。つまり,
地図学(高品質描画),コンピュータ援用デザイン,コンピュータグラフィクス,地上測量と写真測量,主題図からのラスター型データを使った空間解析,点データからの内挿,リモートセンシング技術である(バーロー,1990)。

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GISとは、
地図の、図形情報(幾何学的データ)と様々な属性情報をコンピュータを使って、
統一的に管理する情報システム
(地図の重ね合わせ)
(検索、表示、集計、 解析、シミュレーション)

日本の国土地理院では,児童教育用のサイトがありましたが,いまは消えています。残念なことです。英語のサイトですが,次を紹介します。12歳であれば理解できるほどの内容です。

http://www.palmbeach.k12.fl.us/maps/gis/GISKIDS.HTM

 なお,15年ほど前に作成したパワーポイントファイルを参考に示します。ダウンロードして見てください。この中味は出題対象から外れています。ただ,座標変換とデータ形式(ラスターとベクター)は重要です。いずれも今回は説明する時間がありませんでした。次の文章を読んでも,意味がわからないかも知れません。ただ,この授業の目的の一つではありましたので,次の文章を掲載しておきます。興味のある方は読んでください。

  空間情報が表現された地図またはそれに準じるものは多様な座標系を持っています。航空機から撮影された空中写真や,衛星に搭載されたセンサーに記録されたデジタル情報から作成された衛星画像には,特有の歪みがあります。この種の画像はこのままでは使えませんので,通常はUTM (ユニバーサルメルカトール)座標系(日本の2万5千分の1地形図)に変換されます。 このように得られた地図や画像を統合してデータベースを作成したり,分析のツールにすることがGISには可能で,この機能こそ,地理学など諸科学の空間分析に欠かせないものです。
 GISの空間表現には,ラスター型とベクター型があります。これを一つのGISアプリケーションで分析することが難しかったのですが,10年ほど前から,ほぼ可能になりました。この点についても今回の授業では詳しく説明することができませんでした。
 GISソフトで最も普及しているものは,ArcInfo,ArcGIS,ArcViewなどのESRI社のものです。後2者は導入時には廉価ですが,多少本格的に研究しようとすると,有料のオプションを購入する必要があり,その価格がバカになりません。
 GRASS-GISというフリーウェアは当初,米軍によって開発され,その後も充実の度を加えています。Linuxはもちろん,MacやWndowsにも対応しています。関西大学地理学教室ではこの授業を提供していますし,卒論などの研究をする人にはより使えるように指導します。

以 上 ここまで
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下記のキーワード集は,過去の試験のためのものです,現在は,授業の進行速度を1/3ぐらいにしていますので,実施できなくなりました。現在の受講生には,試験の観点からすると,関係ないと思ってください。Jun.29, 08記

Life is but an empty dream. Life is but an empty dream. Life is but an empty dream.
ご参考: 情報処理論Aセッション 木庭担当 キーワード集 Jul., 2k1
Life is but an empty dream. Life is but an empty dream. Life is but an empty dream.

★関連基礎知識★
/コンピュータの単位:l bit: 情報の最小単位 binary digit 二種類の区別を表す単位,最も確実なデジタル方式 byte: bit列。2n(n= 2, 4, 8, 16, 24, 32, 36,....)。たとえば,3bitのbit列は,000, 001, 010, ..., 111の8種類 210=1024をkiloに簡略化する。つまりメモリーなどで50kByteというのはじつは50×1024Byte/dot-pixel per inch,display-printer 画面上の色表示可能数は,bit数/pixelに対応。eg. 3bit→8色,8bit→256色,24bit→1677万色。カラーの場合,RGB,つまり3成分に分ける/CRT表示 CRTでは,解像度72dpi(ppi)でOK。640p×480p=約30万画素←Degital Camera=35万画素に対応。Macは,640p×480p でWhat you see is what you getに対応 CRTでの解像度,階調数,画素p数 eg. 13’モニターに480p×640p =ca.30万ピクセル256greyの場合(1B=8b/p)の使用メモリーは300kB ,full color (28×28×28  24b /p,,つまりCRT画面一杯のカラー画像)の場合,使用メモリー900kB
/画像の入力,CRT表示,出力(印刷ほか)300dpiの解像度でスキャナー入力すると(eg. 面積=S)→72dpiのCRTでは,17S。これを300dpiで印刷する場合,S。通常,解像度と出力サイズを決める←resampling→画質の劣化
/画像出力の解像度と階調数 I/O 機器 入力: image scanner; 35mm film scanner; digitizer; tablet; S-VHS/DVC - video board; digital camera,記憶媒体,ネット 出力: プリンター(dot matrix, ink jet, laser),モニター(CRT, LCD liquid crystal display),スライドカメラfilm recorder,プロッター,ネット 記憶媒体 100年〜 光化学変化 CD-R 650M
〜50年〜 光磁気MO magneto-optical memory 640M, (removable)HD Giga, floppy disc 1.4M
/ビデオとデジカメ '87 super VHS video home system解像度240p×320p D-VHSでも,最終的解像度は40万画素余り。Digital Cameraは,ビデオ信号処理を行わないので,scannerと同様の解像度を実現しうる。200万画素以上。

★リモートセンシング★
リモートセンシングとは:航空機や人工衛星などのプラットフォームに搭載されたセンサーを用いて,地表の対象物から反射または放射される電磁波を収集し,それらのデータを用いて対象物や現象に関する情報を得る技術である/広域の資源や環境情報/大気汚染,水質汚濁,植生などの自然環境の監視/土地利用などの国土情報の収集,市街地の熱分布などの都市環境,海洋研究,農業情報,森林資源の管理など/環境アセスメントに今後,不可欠になる/原理:放射エネルギー→対象物(種類,性質,その時の物理・化学的性質←グランドトルース 反射,透過,吸収(→放射) センサー→情報解析 利用される電磁波は,紫外線からマイクロ波まで(0.321μm〜1m)大気の窓,可視光線(400〜700nm) 分光反射特性 spectral reflectance 反射率によって,植生,岩石・土壌,水に分けうる/マルチスペクトラル・パターン認識←ピクセル群のクラスター化 人工衛星は広域かつ定期的,航空機は狭域かつ小回りが効く データの解析 データ操作 D/A変換,補正,画像強調 情報抽出 特徴抽出←→グランドトルースとの照合 画像全体の分類,特定情報の抽出 情報出力 アナログ表示←ディジタルデータ  合成画像として,天然カラー,疑似カラー,赤外カラー,熱映像 ランドサット,みどり

★地理情報システムGIS★
GISとは:地図の,図形情報(幾何学的データ)と――様々な属性情報をコンピュータを使って,統一的に管理する情報システム(地図の重ね合わせ)(検索,表示,集計,解析,シミュレーション) 特色:ビジュアル化装置,ネットワークなどを通じて効率的な流通装置,最も実用的マルチメディアデータベース 多様な分野のインターフェイスの役割を担う メリット1. 地図・図面の効率的作成,管理,検索,表示・カラー印刷(閲覧・迅速な対応など住民サービスも含む)2. 地図を媒介とする情報の相互流通,総合化が可能(データの単なる交換ではなく,キー項目を有機的につなぐ工夫)3. より総合的・網羅的で定量的な検討・分析が可能 4. 行政判断や政策決定,事業計画の立案などの合理的実施が可能
/地図学 CAD CG 地上測量と写真測量 GPS/
主題図からのラスター型データを使った空間解析ナビゲーションシステム 巡航ミサイル FM (Facility Management) システム ライフライン管理/入力 スキャナー デジタイザー マウス 演算 GISソフト 統計解析ソフト 画像解析ソフト 出力 プリンター CD MO FD ペンプロッター モニター
/地理情報システムの地理学的意義:多量かつ多種の空間データを対話的に駆使して目的遂行のための最適空間モデルを導き出すことにある/空間情報の記述の二つのデータ形式 ラスター型 ベクトル型/オーバーレイ ラベル コロプレス図/GISソフトMapGrafix MapFactory Arc/Info/統計データベース(国土数値情報) 磁気媒体またはオンライン/ 自然科学←ラスター型 人文社会科学←ベクトル型 メッシュデータ処理標準システムの性能 汎用性操作性 拡張性 機械独立性 低価格 高速処理 データ容量制限が少ない/国勢調査地域メッシュ統計 事業所統計調査地域メッシュ統計農林業センサス農業集落カード数値地図 数値地図25000行政界と海岸線のベクトル型データ 数値地図10000(総合) 主要項目のベクトルデータ,レイヤー構造 数値地図50mメッシュ(標高) 2万5000分の1の地形図,緯線・経線方向に200区分/デジタル標高モデル(Digital Elevation Model, DEM) 段彩図,立体等高線図,鳥瞰図,拡大,座標値,傾斜,面積,断面図など/地理学とGIS:地図の作り手と受け手が一体化,導入予算,スタッフ 空間情報のデータベース機能とモデル化・シミュレーション機能の実現 多面的な地域システムのモデル化とシミュレーションの実現/リモートセンシング技術との結合 出力された結果の評価 by 行政担当者(地理出身)←入力データと処理過程の検討    以 上