作成日不明 その後,追加
もくじ
スキャニングそしてIllustratorに配置 with 白黒線画の使い方
With 白黒線画を使う
エクセルで作成した断面図を使ってイラストレータで調整・作成する
スキャニング条件は一般にはカラー300dpiが適切である。原稿がカラー写真でない場合,グレ-スケール256階調(白黒写真と表記されていることがある,白黒2階調とは違う)またはカラー256色でスキャンすると不鮮明な部分も取り込むことができる。精密な白黒画像を取り込む場合はグレ-スケール256階調600〜1200dpiが適切である。ただし,実際にスキャンしてその結果をAdobe
Photoshopなどの画像処理ソフトで確認すればいい。解像度を上げてゆくとファイルは重くなりトレースの際に効率が低下する。
保存形式としては,ファイルの大きさが比較的軽くてMac・Win汎用のため,通常TIFF(extension:
.tiff, .tif)が採用される。
スキャンファイルをIllustratorで利用するには,テンプレートとして配置するが,その前にPhotoshopなどの画像処理ソフトで次の処理を行う。スキャン時の画像の回転などを補正し,必要な範囲のトリミングを実施する。原画が二値画像(白と黒)の場合,/イメージ/色調補正/2階調化/を選択し,そのスライドバーでグレー部分を白に含める場合,つまりオブジェクトの範囲を細くする場合は,△(白三角形)を左方向に寄せて,太くする場合は右方向に寄せて,調整する。その結果,ファイルの大きさはかなり小さくなる。なお,後述の高橋によれば,この2階調化するまえに/フィルタ/ぼかし/でグレー部分を大きくすると大胆な表現が可能となる。
トレースまたはオートトレースの効率化を図るために,明度を下げ,コントラストを上げるなどを行う場合がある。このようにして処理したファイルを保存するにはJPEG(.jpeg)形式を選ぶ。モニター上で見るだけのファイルであるからオプション選択時には,解像度を72dpiとすること。
なお,多少先のことではあるが,注意しなければならないのは,トレースしたデータをDTPソフトに取り込んでプリントする場合のファイル形式である。ファイル/別名で保存/にしてファイル形式をIllustrator
EPS (EPS)で保存,を選び,オプションのダイアログで,互換性バージョンを選び,CMYKポストスクリプトをチェックしポストスクリプトのレベルを選択し,場合によってはフォントデータを含むをチェックした後,OKを選択する必要がある。サムネールは通常作成する。DTPで表示される取り込まれたIllustratorの画像は粗く表示されるがPSプリンターで出力される際にはIllustratorで見られた精度が維持される。
以下に述べる内容の参考資料: llustrator9トレースマスター実践テクニックガイド
高橋 正之 (著) 単行本 (2001/07) 技術評論社
Illustratorでファイル/新規/で新規書類を作成する。ファイル/配置からスキャンファイルを選び,オプションのリンクとテンプレートにチェックを入れて配置ボタンを押す。その結果,(/ウィンドゥメニュー/レイヤー表示/)レイヤーパレットにはこのテンプレート(ロックされプリント対象にならない)と新規レイヤーが作成される。必要に応じてレイヤーパレット最下段のアイコンを使いレイヤーを追加する。
この基本は,建物,地上の一般道,高速道路,鉄道,地下鉄,地域区分,河川などを目的に応じてレイヤーに分けて入力してゆくことである。この前にIllustratorでの基本的な描画法を知る必要があり,別途,Illustrator描画法に示す。
別途,いわば白黒線画の図というのは最も多いだろう。それをスキャンしてできれば多少の補正をして使いたい需要はかなりのものであろう。原図をスキャンして画像ファイルとして取り込むのであるが,通常はカラー(グレイ)でスキャンする。白地と思っていた線以外の所にもカラーならば色がついている。2値化すると線そのものが使えないほど汚くなるし,地を白でペイントしてもまだらで使えない。
ぼくの経験から,最も使える方法は次のようである。シェアウェアのGraphicConverterを使う。
メインメニューからエフェクト/白調整/を選ぶ。「イメージ内で白色に変換する点をクリックして下さい」,というメッセージが出る。そこで,適当に白くしたい所を選ぶと,全域が白くなり,線も乱れない。あとは,消しゴムと鉛筆を使って,調整する。消しゴムは,クリックすると,サイズを選ぶことができるので細かい作業が可能となる。Photoshopではこれらの機能がない。
Jan. 3, '08作成
表計算ソフト(エクセル)で測量の断面図を作成(散布図のみ意味あり)して,Illustratorで清書するってことはよくある。図全体を選んでコピー,イラストレータをアクティブにしてペーストする。この頃のイラストレータは,黒い矢印(選択ツール)でオブジェクトを選んで,グループ解除ができない。白い矢印(ダイレクト選択ツール)で不要部分を選んでゆくことで,不要部分を削除することが出来る。
さて,ここで知って欲しいことがある。イラストレータにペーストしてから,種々調整するのは時間を要するので,エクセルで先に調整すべきことが多々ある。
1. 測量などのデータを散布図にする場合,エクセルでは縦軸と横軸の軸長の比率を適当に(見易さ優先)処理する。これがCAD ソフトと大きく違うところである。そこで,縦横比を線オブジェクトをそばに置いて,適宜,垂直倍率などを調整する。複数の断面を並べる場合には,縦軸や横軸を適宜配置することもよくある。グラフエアリア全体を選んで,矩形隅をマウスで掴んで縦横比を変形すると,これに応じてフォントサイズも変わる。それゆえ,完成図を想定して,イラストレータにコピーする前に,フォントサイズを調整しておく必要がある。
2.
断面図そのものをクリックすると,データ系列の書式設定のパネルが開く。ここで,折れ線とマーカーの書式を設定することになるが,この際に注意すべきことがある。折れ線について,「スムージング」のチェック欄があるがこれを外す必要がある。デフォールトではチェックが入っていて,折れ線がかなり歪んでいる。それからマーカーは出来るだけ小さい方がいい。スタイルの最も小さな横線を,サイズは最小つまり2ポイントにする。
以 上