イラストレータの使用法を簡潔に述べることは難しい。しかしながら,「スキャニングそしてIllustratorに配置」で得られたイラストレータファイルに取り込まれたファイルの下図をトレースして行く作業は,それほど難しいものではない。次の4項目を覚えれば一通りのトレース作業は可能で,さらに科学的独創性をも表現できる。下記の本に全面的に頼った内容になっている。詳細はこの本を参照して欲しい。
なお,下記4項目はそれぞれ,イラストレータを使って作成したファイルをgif化したイメージファイルとリンクしている。
llustrator9トレースマスター実践テクニックガイド
高橋 正之 (著) 単行本 (2001/07) 技術評論社
下図を使ってその上で作業する場合,次の注意が必要である。
下図にはスキャンした画像や写真などがある。それをイラストレータの画面にそのままコピーアンドペーストして使うことが可能ではあるが,問題がある。何らかの事故があって,新規の作業が消える可能性があるので,一作業が終わるたびに保存する必要がある。図などを前述のようにコピーアンドペーストすると,ファイル自体が重くなって,保存に時間がかかる。イラストレータには,自らのファイルを重くしない工夫をしている。つまり,配置,という機能である。配置を選ぶと,自らのファイルに画像を取り込まず,リンクしてくれる。メインメニューの新規を選んでいわばキャンバスを開いてその上で,メインメニューの配置,を選べば良い。画像をたとえば,作業エリアのサイズにほぼ揃えた後,新しいレイヤーを上に追加して,各種作業をしてゆけばいい。
この件については,イラストレータ特有のもので理解されにくい。イラストレータのヘルプに記載されている。Illustrator での作業エリアおよび印刷エリアの設定法 メインメニューのヘルプを開いて,「Illustratorのアートワーク設定」/「作業エリアの設定」のリンクに飛ぶ。ここに書かれているが,簡潔に次に示す。
アートボードの表示を切り換えるには: アートボードを表示するには、画面/アートボードを表示を選択します。アートボードを隠すには、画面/アートボードを隠すを選択します。
アートボードのサイズを変更するには:
1. ファイル/書類設定を選択します。書類設定ダイアログボックスの左上にあるポップアップメニューから「アートボード」を選択します。
2. 次のいずれかの操作を行います。 * サイズポップアップメニューでサイズを選択します。 * サイズポップアップメニューで「カスタム」を選択し、テキストボックスに5779.55×5779.55
mm以内のサイズを入力します。書類で使用する単位(アートボードのサイズの単位)を変更する場合は、編集/環境設定/単位・取り消し(WindowsおよびMac
OS 9)、またはIllustrator/環境設定/単位・取り消し(Mac OS X)を選択し、表示されるダイアログボックスで別の単位を選択します。 *
「用紙設定を使用」を選択し、アートボードのサイズを用紙設定ダイアログボックスの用紙サイズと同じ設定にします。用紙設定ダイアログボックスで新しい用紙サイズを選択すると、アートボードのサイズが自動的に変更されます。
3. 「OK」をクリックします。 注意:アートボードは最大の印刷可能範囲を示しますが、プリントの用紙サイズを設定しているわけではありません。用紙の印刷可能範囲は、プリンタドライバやプリンタのプリンタ記述ファイル(PostScript
Print Description)で決まります。プリンタでカスタム用紙サイズを使用できる場合のみ、用紙サイズの設定を変更できます。
用紙サイズを変更するには: ファイル/用紙設定を選択し、ダイアログボックスで必要な用紙サイズを選択します。 注意:大型のイメージセッタでプリントする場合は、印刷可能範囲と用紙サイズに制限はありません。通常、イメージセッタでは、用紙の端までプリントできるので、Illustratorでの指定よりも大きい用紙サイズを使用することができます。このため、ページの外側に裁ちしろを付けたプリントも可能です。