NZに折角来たからと,南十字星を拝もうと星座表で日時を併せて天球を観察するのであるが確証が得られない。星座表の天球と観察中の天球との関係がどうもわかりにくい。 そこで,いいソフトがないかとウェブで探すと,http://www.stellarium.org/に見事なソフトが掲載されていた。Stellariumである。Linux, Windows, MacOSXいずれもに対応している。MacOSXはまだベータ版であるが問題なく使える。
GPSで見ると,現在のChristchurchの自宅は,precision 5m, elevation: 13m, S 43゜30'35".3,E172゜38'20".2。Stellariumで位置合わせをして,さて現在時間(午後2時,Dec.3, 08)からちょっと加速して夜11時前後の天球を観察。
南十字星Cruxが思ったより大きく回転して南から外れることがわかった。そしてポインターと言われるRigil Kent(リギル・ケンタウルスRigil Kentaurusの略 ケンタウルスの足)星とHadar(地面に近い)星の位置は,これらから天頂にちかいAchernarアケルナルとCanopusカノプスと大きな三角形を作って確認できることもわかった。ポインターsouthern pointers の2星が天球の傾きとともに回転することも今更ながらわかったのである。
Rigil Kent星とHadar星の名前の由来は下記から。
星のるつぼ-星の名前のデータベース ケンタウルス座 (Cen, Centaurus) http://www4.airnet.ne.jp/mira/seishu/name/ka/cen.html
AchernarとCanopusについては次のサイトから。
ERIDANUS.--A winding southern constellation, near the Cetus, containing the bright star Achemar.
CANOPUS.--The name formerly given to a star in the second bend of Eridanus. A bright star of the first magnitude in the rudder of the ship Argo, which, according to Pliny, was visible at Alexandria in Egypt.
http://annourbis.com/Ruins-of-Empire/ruins10_the_constellations.html Achernar
アケルナルとCanopusカノプスの関係について, Pope, J.H., 1879. Notes on the southern Stars and other Celestial Objects. Trans. N.Z. Inst., Vol. XI, Art. X.の論文は興味深い。 http://rsnz.natlib.govt.nz/volume/rsnz_12/rsnz_12_00_001500.pdf
下に2008年12月3日午後11時半ごろの南十字星のようすをStellariumから示す。Azimuth/Altitude表示。
翌日午前四時頃 。Azimuth/Altitude表示。
天の南極は,南十字星の長い軸の4.5倍に位置している。Equatorial Grid Eで表示。
以上