2006.1.9修正

地理学実習2005年度

 最後の時間にこれまで提出したレポートをまとめて提出すること。
 授業内容: 君たちは,すでに地理学調査研究法,地理学基礎演習などで地理学に調査する上での基礎知識を修得したと私は考えている。ただ実際に調査をしてみて初めて何が必要か自分は何に興味があるのかも見えてくる。またすでに学んだとされることも役立てる力を持っていなかったということも実感するであろう。
 2003年度から地理学実習は,いわば通年2コマのうち1/4期を担当している(他は伊東先生,野間先生)。君たちとは2004年度には地理学研究法で後期2コマを過ごした。この内容を踏まえて,さらに必要なテクニックを伝授しようと思っている。

 想定している学習内容は以下であるが,時間が絶対的に不足しているので,一部を指導することになる。数量化三類の考え方の説明と,具体的演習,アウトラインプロセッサーの技術の習得,図表挿入など,PowerPointによるプレゼン,Adobe PhotoshopとIllustratorを使って既存地図類を入力してその上にベクトルデータを作成する方法,粒度分析・放射線炭素年代測定法の導入,航空写真からオルソ画像の作成。


 春の一泊巡検,秋?の実習旅行では,自然地理学および自然環境学のテーマを木庭が呈示する。希望者はそのテーマに沿った研究(シミュレーション)を実施することになる。これに関して正規の授業時間はないが,ヴォランタリーに対応してゆきたい。
君たちの義務: 毎回の授業内容を具体的に記述して毎回レポート提出。宿題(調査、資料収集)を課す場合がある。出席を重視するが、レポートの内容で評価する。
指示: USBメモリーを各自購入し、毎回持参すること。
 なお,毎回このページを参照して,利用教室や授業内容を確認してください。基本的には,文・情報演習室Aに行ってください。10/29の本日までこのページを更新することができませんでした。今後も更新は厳しいかもしれません。
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目次(具体的内容は状況に対応)


第1回 10/18 
第2回 10/25
第3回 11/8
第4回 11/22
第5回 11/29
第6回 12/6
第7回 1/10


第1回 10/18

多変量解析1:
  アンケートの問題点ともしアンケートをするならいったい何を求めるのか。
『エクセルによる調査分析入門』を使用。木庭のサイトの「多変量解析」を参照。
「解析手法とデータ」,とくにリサーチニーズの変遷から始める。1950年代は統計を取るための調査(fact),1960-70年代は説明のための調査(explanation),1980-1990年代は今後の方向を発見するための調査(orientation)に変化。地理学のアンケート調査などはorientationの調査をしない。静的な調査をしていては社会で存立し得ない。構造を示す散布図を作成する必要性,外部データと内部データの利用が必須。
 エクセルのマクロ言語VisualBasic入門(第1回)。

第2回 10/24

 エクセルのマクロ言語VisualBasic入門(第2回)。

第3回 11/8

 エクセルのマクロ言語VisualBasic入門(第3回)。
 数量化理論3類の考え方などの説明を始めたところで終わった。

第4回 11/22

 アンケートのクロス集計を含めたエクセルのデータベース機能を使って集計法を指導した。
 数量化3類分析結果の解釈法の前々回と同様の導入。
 カシミールで和歌山県の河床縦断面図の作成。

第5回 11/29

 放射性炭素年代測定法の導入(木庭科研資料を一時配布)。実験室と測定室に案内する。
 数量化III類のまとめ。

第6回 12/6

 この日は,前日からの亀岡での日本タニハ文化研究所での会合が午前3時過ぎにまで及び,吹雪の中を高い峠を避けて自宅に帰ってきたので睡眠をとる時間がなく,連日の朝帰りもあって,フラフラで講義をした。
 文情報Aにて,植物分類に関しては,茨木市での主要植生に関してpptを使った。さらにオルソ写真を使っての植生区分の注意点を述べた。そしてこのサイトの茨木市域の植生分布について説明した。次の時間は実習室で実施。ハンドレベルや傾斜儀を使っての高度計測,一人で角度計を使って測量する方法についても説明した。さらに,クリノメータによる走向・傾斜の測定の原理や使用法を説明。

第7回 1/10

 前回の続きを実施する予定だ。地理学実習室に集合する。各自,傾斜儀が必要。共通のものとして,メジャー2個,ポール2本。そして,樹木の高度を中庭で計測する。次に,木を常緑樹と落葉樹いずれも広葉樹を3本選んで,各自それぞれの葉を5枚ずつ採取する。そして実習室に戻って記載をして,分類を実施する。種名を決定する事自体が目的ではない。
 時間があれば,木庭が開発した粒度分析法について資料を配付して述べる。実際の実験はしない。希望すればするが。

 

以 上