地震と火山のメカニズムと防災 2019年度秋学期

1. シラバスと授業計画
2. 教科書の目次 マークシート試験の選択肢の公開
3. 成績
4. 定期試験選択肢 Jan. 20, 2020から公開中

お知らせ  Sep. 29, 2019
  宇井先生の講演日が決まりました。Nov. 11, 2019です。第2巻第1部, pp. 110-115, 7章 火山噴火と原発

お知らせ  Feb. 5, Tue., 2019
  本日, 定期試験選択肢 に削除しました。成績はアップしました。

お知らせ  Jan. 17, Thu., 2019
  本日, 選択肢のみを掲載した試験問題を上記 4.定期試験選択肢 にアップしました。

お知らせ  Dec. 6, Thu., 2018
  学期末試験の情報です。

地震と火山のメカニズムと防災 B 法/文/政策/外/シ/環/化 ×木4 268名  筆記試験 木庭 元晴 00776 1/24(木)4限 1学舎・A601 / 1学舎・A602

お知らせ  Nov. 3, Sat., 2018
  宇井先生の講演日をNov. 22と説明してきましたが木庭が過っていました。Nov. 15です。これも試験範囲に入ります。

お知らせ  Sep. 26, Wed., 2018
  このページ上部を更新しました。
  定期試験の選択肢を試験実施日が近づくと,掲載します。これをプリントアウトして持参はできません。選択肢を見て,本のどの部分に書かれているものなのかを探して,可能な場合,正解を作ってきたら,早く試験を解くことができます。前もって, ノートや本に付箋を貼って設問との対応関係と取っておけば,いいですね。

  日本火山学会の元会長の宇井忠英先生の講演実施日は11月22日の予定です。これも試験範囲に入ります。

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■授業概要
 2011年3月11日に生じた東北地方太平洋沖地震に伴う震災によって,特に海岸部では津波による壊滅的とも言える被害と犠牲を生み,地震と津波によって引きおこされた福島第一原発でのメルトダウンによる放射性物質の放出は私たちの世代を超える汚染と被曝をもたらした。
 日本に暮らす多くの人々がこの事態に何らかの選択を迫られたと思う。私は自然地理学の専門家として何ができるかを悩んだ。そして,出版社からのご好意もあって,この東日本大震災にかかわって,地震と津波のメカニズムに始まって,福島第一原発事故にともなう放射能汚染,などなどについて,本を作成した。私の回りの方々のご協力もあって,他の自然災害も論じることができた。この本を使って,自然災害のメカニズムと社会の対応を示したいと思う。


■到達目標
 君たちはこの授業の受講を通して,自然災害にともなう災害状況を知り,その理学的および社会的なメカニズムを理解することになる。そして,主体的にこの授業に係わることで,君たち自身,君たちの家族,君たちの友人,そして君たちが係わる多くの人々を,自然災害から護りうる存在としたい,と私は望んでいる。


■授業計画
授業進行具合は, 確実には更新できませんので了承ください。

第I部 東日本大震災
東日本大震災と災害周辺科学

第I部 東日本大震災

<第1回,9/23>……………
ガイダンス, そして,
  2011.3.11東北地方太平洋沖地震の翌日から始まる福島第一原発事故の影響は,8年と半年を経過した現在でも全く終息していない。日本人として,この問題に向き合うことで,直接の被災者で無くても,日本社会を理解することが可能となると考える。この授業で使用する教科書は,3.11から3年と半年を経て出版されたものであるが,著者たちが大きな悲憤から東日本大震災を見つめた記録であり,決して古びていないと思う。授業はこの教科書を中心に進行してゆく。ただ,本日のように,特に原発事故に絡めた社会的展開の紹介を通じて,君たちが現在の原発問題を見つめる機会を提供したい。

1. 時論公論「原発事故刑事裁判 無罪判決はなぜ出たか」 NHK総合11:35PM, Sep. 19, 2019
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/412765.html
水野倫之解説委員の考えが抑えられている。タイトルが実現していない。
2. 報道特集「東電旧経営陣に無罪判決」 MBS毎日放送 5:30PM, Sep. 21, 2019
ネット上に詳細が見えないが,国の津波地震評価をまとめた島崎邦彦の土木学会は原子力村という指摘は注目された。
3. 関口宏のサンデーモーニング MBS毎日放送 8:00Am, Sep. 22, 2019
ネット上に情報なし。東電旧経営陣に無罪判決,小泉環境大臣発言,汚染水海洋放出問題などに言及。
4. Sep. 29, 2019 追加 Fukushima Nuclear Disaster Trial Ends With Acquittals of 3 Executives by the New York Times
https://www.nytimes.com/2019/09/19/business/japan-tepco-fukushima-nuclear-acquitted.html
これを記述した記者は基本的な情報を勉強していない。

 授業では, 上記の1のみを紹介することができた。種々のトラブルは,B301の低いプレゼン環境にある。
1. 現在利用されている解像度のプレゼンをこの部屋では実行できない。 10年余り前の480x800pixelsか1280のみ。
2. 高画質のデジタルビデオBlueRayは対応せず,解像度が低いLPのみ。この部屋で録画のプレゼンを実施する場合は,録画時にマニュアルで低解像度に設定する必要がある。昨年はこのような劣悪な環境では無かったように思うのだが。

<第2回,9/30>…………
 教科書を先に実施してから。
 また原発がらみで,ビッグニュースがありました。関電幹部20人が高浜町元助役から現在わかっているだけでも3億2千万円を受け取っていて,2018年に金沢国税局の建設会社の調査で,この点が発覚して,その後,誰か?に返却したとしている。
朝日新聞デジタルニュースhttps://www.asahi.com/articles/ASM9W0132M9VUTIL05X.htmlに次の記事:
関西電力の八木誠会長や岩根茂樹社長ら役員ら6人が2017年までの7年間に、関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役の男性=3月に90歳で死亡=から、計約1億8千万円の資金を受け取っていたことが関係者の話で分かった。  男性は以前、高浜町助役を務めていた。同社などによると、金沢国税局による元助役への税務調査で、元助役が原発工事に関わった建設会社から約3億円を受け取り、関電側にその一部を還流していたことが判明。元助役は生前、地元の顔役として関電側との接触もあったという。  関西電力は26日、役員の金品授受について朝日新聞の取材に応じた。役員らは「一時的に各個人の管理下で、返却の機会をうかがいながら保管していた」と説明し、「儀礼の範囲内のものなど以外は、すでに返却した」としている。
関西テレビ「建設会社売り上げ6倍に 関電役員らに“3.2億円”問題」 ムービーあり。
https://www.fnn.jp/posts/00424765CX/201909281754_KTV_CX

教科書では
まえがき
第I部 東日本大震災 1. 東北地方太平洋沖地震 —— p.3の「1.3 震源過程解析結果」に入ったところまで。

<第3回,10/7>…………
 教科書を先に実施してから。p. 3右段の「1.3 震源過程解析結果」から第1章終わりまでの予定でしたが,
1.7.3 東北地方太平洋沖地震と兵庫県南部地震の被害の違い,の前まで。
 関西電力不正金品受理隠しについて,下記の録画の一部を見る予定です。
・Oct. 6, 2019 TV朝日のサンデーステーション 原発の町「高浜町」取材部分のみ
・Oct. 6, 2019 関西TVの日曜報道The Prime 橋下徹の意見: これは見ませんでした。
<10/14> 体育の日,で授業なし。

<第4回,10/21>…………
1.7.3 東北地方太平洋沖地震と兵庫県南部地震の被害の違いから実施。完了。
第2章 東北地方太平洋沖地震による大津波  2.2.2 GPS 波浪計の記録から海岸の津波を復元, の手前まで。

「関電に原発運転の資格はあるか」(時論公論) 2019年10月02日 (水) 水野 倫之 解説委員
時論公論「関電問題今後の調査の焦点は」水野倫之解説委員 2019年10月18日を授業で上映した。

<第5回,10/28>…………
第2章 東北地方太平洋沖地震による大津波  2.2.2 GPS 波浪計の記録から海岸の津波を復元, から実施。

<第6回,11/4>…………
元日本火山学会会長 宇井忠英先生のご講演
2019.9.25更新. NPO環境防災総合政策研究機構理事( 非常勤). 北海道大学名誉教授・元神戸大学教授. 日本災害情報学会名誉会員・元副会長. 日本火山学会名誉会員・元会長. 日本地球惑星科学連合会員.

第2巻第1部, pp. 110-115, 7章 火山噴火と原発
宇井先生は,原発からでた高濃度放射性の最終処分場選定についての政府の委員会で,火山部門の部会長として日本をまとめられました。その結果は何故か全く採用されず,リスク評価と関係無く,日本全域で最終処分場が募集され,その経験が,現在の活動をされる契機の一つになったとお聞きしました。
ppt用資料配付。 11月18日にも一応,この資料を持参する予定です。

<第7回,11/11>…………
第2章 東北地方太平洋沖地震による大津波  2.4.2 海岸平野の津波災害:宮城県亘理郡山元町の例, から実施。
後半はかなり早く進みました。それに応じて,試験も作成します。(f)山元町の被災分布と集落移転,については,次回に確認します。

<第8回,11/17>…………
 11月25日には来日したバチカンのフランシスコ ローマ教皇に対応すべく, 東京ドームで5万人規模のミサが実施されました。TV朝日の報道ステーションは,教皇が核兵器全面撤廃,原発廃止,を宣言したことが報道されました。NHK7時のニュースではそのことに全く触れず,ただ楽しく開催されたという内容でした。明らかに偏向報道を続けています。
4. 福島第一原発事故による切実な被曝環境と セシウム線量評価 
4.1.2 外部被曝と内部被曝の評価
4.1.2.1 アルファ線,ベータ線,ガンマ線の特性と放射能汚染評価のためのガンマ線計測
に少し入りました。そのあと, (f)山元町の被災分布と集落移転,について補足をしました。

<第9回,11/25>…………
4.1.2.1 アルファ線,ベータ線,ガンマ線の特性と放射能汚染評価のためのガンマ線計測,から。

<第10回,12/2>…………
4.1.3 放射線許容量, から。

<第11回,12/9>…………
4.2.2 果樹園の空間線量モニタリング, から。

<第12回,12/16>…………
記録ミス。

<第13回,12/23>…………
コラム I 福島第一原発事故 3 年後の果樹園空間線量評価と 被曝量軽減のための対策
3.2 セシウムの減衰と被曝評価 (p.76), から。
第5章 コラムJ 核燃料再処理工場立地過程における技術と地域社会 by 樫本喜一

参考資料: 核燃料再処理工場を誘致した六ヶ所村の村民所得は年1364万円
https://www.news-postseven.com/archives/20110801_26498.html

 関西電力不正金品受理隠しについて,下記の録画の一部を見るか?
2019年10月23日(水) 追跡 関西電力・金品受領の裏で何が?
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4344/

他の関連コンテンツを参考に次に示します。ちょっと長くなります。

逝きし世の面影
政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/4f32e98b43cc676f89d1b2562c1bde3e

『何の為の原子力発電だったのか』

自民党政調会長で元防衛大臣の石破茂がMBSの『報道ステーション』で自民党が『脱原発』に反対する理由として、『日本は絶対に核兵器を持つべきでない』とことわった上で、原発を持つことは一年以内に核兵器を開発できるという核の機微技術の確保による『抑止力』を意味し、剣道の寸止めのようなものであると、長年日本の政権党だった自民党の恐るべき内幕を正直に説明している。
『機微技術』とは、武器、あるいは、民生品であっても大量破壊兵器などに転用できる物に関する技術のことで、国家(国際)安全保障に甚大な影響を与え得るもの。
原発推進派が懸命に隠し続けていたが今回明らかにした石破さんは、政治家としては問題だが人間が何とも正直である。
核の機微技術は、原発事業とセットで、ウラン濃縮から使用済核燃料処理など核サイクルシステムの関連技術体系で、これは米英仏ロ中など核保有国以外では世界中で唯一日本国だけが全てを保有する特別な存在なのです。

『NHKスペシャル「核を求めた日本」』

奇しくも福島第一原発事故の半年前の2010年10月3日NHKスペシャルのスクープドキュメント『核を求めた日本』が放送されている。
1945年7月16日アメリカの人類初の核爆弾トリニティが炸裂して巨大な閃光とネバダ砂漠上空高くに舞い上がる不気味なキノコ雲の地獄絵。
数週間後には日本の広島長崎にアメリカは原爆攻撃を行っている。
このNHKドキュメント番組『核を求めた日本』では1964年の中国の初めての核実験成功に対して、衝撃をうけた当時の佐藤栄作首相が日本の核武装を真剣に模索していた驚愕の事実が関係者の証言で明らかになっている。
日本国は『核武装により超大国への道を目指すべきである』との、驚愕の『狂気の議論』が自民党政権内部では国民には内緒で密かに行われていた。
専門家の秘密研究で、核兵器の製造は技術的には比較的短期間で可能だが政治・外交的なアメリカや周辺諸国からの反発が予想されて、日本政府は核兵器の開発を断念する。
佐藤栄作首相は、日米首脳会談で日本国の核兵器開発の断念の見返りとしてジョンソン大統領に核での報復(核の傘)の確約を取り付け、この直後に有名な日本の非核三原則が発表された。
一見平和政策(緊張緩和)に見える日本の非核三原則と、超強硬な狂気の軍事政策である核による報復政策(核の傘)とは別々のものではなくて、何と政策的に一連の『セット』で一体であったのです。

『実戦を考え反核に向かうドイツ、対照的な姿勢の日本』

日本国は一応はアメリカに核武装を放棄する決定を伝えたが、その後も核兵器への未練は捨てきれず1969年に、旧同盟国(日独伊三国同盟)で置かれている立場が似ている西ドイツと内密に核兵器の保持について秘密会合を繰り返していた恐るべき事実が関係者の証言で明らかにされている。
日本側の危険で夢想的な核武装論ではなくて、当時の西ドイツは東西冷戦の最前線であり実際の、次に起きると想定される具体的な戦争(実戦)を想定していた。
その為に、日本側の積極的な態度とは対照的に、ドイツは国家存亡に繋がる自国の核武装には消極的であり、最後まで賛成することは無かったらしい。
秘密会合や研究だけではなくて、日本で初めての東海村原子力発電所(15万キロワット)を使った、具体的な核兵器用の高純度プルトニウムの生産計画もシュミレーションされていた事実も報道されている。
日本の原子力発電推進の意味から、問題とされた石破茂の機微技術の部分を除くことは、そもそも原理的に無理がある
石破発言とは、『王様は裸だ』と真実を叫んだ正直な子供のイソップ寓話と同じ種類の、何とも腹立たしい話であったのです。

<第14回,1/6>…………
6. 原発立地と活断層
7. 原発立地と火山噴火第II部 災害科学の周辺から
p. 113 7.3 噴火による原発のリスク, の前まで。

1月13日は成人の日で,授業もない。

<第15回,1/20>…………
7. 原発立地と火山噴火第II部 災害科学の周辺から
p. 113 7.3 噴火による原発のリスク, から。
ビデオ上映。
試験の説明。

 

2018年度秋学期
<第1回,9/27>……………
ガイダンス, そして,
1. あの日わたしは〜証言記録 東日本大震災  石巻市, リチャード ハルパー Sep. 26, 2018 NHK総合 再々放送
    補足: 京都原発賠償訴訟 ◆控訴審第1回期日◆ 2018年12月14日(金) 10時30分開廷 (大阪高裁 本庁舎大法廷) 原告意見陳述、原告側代理人(弁護団)および国の代理人による弁論要旨の告知がありました。そのうち原告代表の福島敦子さんのものを次に。
http://fukushimakyoto.namaste.jp/shien_kyoto/shomen/2nd/181214appeal.html

2. 時論公論「原発汚染水処理 対応を急げ」水野倫之解説委員 Sep. 25, 2018  NHK総合
    補足: トリチウムの有毒性について
   a. RIST(高度情報科学技術研究機構: 1981年に設立された財団法人原子力データセンター (NEDAC)を起源)の次の情報
   http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-02-02-20
<タイトル> トリチウムの生物影響 (09-02-02-20) <概要>  将来のエネルギー源として計画が進められている核融合(炉)にかかわる環境・生物影響、とくにトリチウムの人体への影響が注目される。トリチウムはトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され人体にはきわめて吸収されやすい。また、有機結合型トリチウム(OBT)はトリチウムとは異なった挙動をとることが知られている。動物実験で造血組織を中心に障害を生ずることが明らかにされ、ヒトが長期間摂取した重大事故も発生している。
   b. 経産省資料 トリチウム水の生体影響について(基礎実験データから) 茨城大学理学部 田内 広 http://tauchilab.sci.ibaraki.ac.jp
   c. 広島2人デモ特別チラシ トリチウムその2   危険なトリチウムと 安全神話
        このサイトの情報は単純ミスが多いのですが,視点は適切だと思います。


10/4: まずは, 第1回ガイダンスでは,実施できなかった録画映写をしました。
リチャード ハルパーさんの石巻を捨てないという決断, 水野解説委員の国と東電への懐疑
1.東北地方太平洋沖地震 1.5余震の回数と分布,まで完了。

10/11: 10/4からの続き
1.東北地方太平洋沖地震 1.5余震の回数と分布,まで完了。
1.6 深度分布と地震波,から
2.東北地方太平洋沖地震による大津波 2.3 浸水域と浸水高・遡上高,の途中まで。

10/18: 10/11からの続き
2.3 浸水域と浸水高・遡上高,の途中からで, 2.東北地方太平洋沖地震による大津波,を終了したかったのですが, p. 27の2.牛島海水浴場の手前まででした。

10/25: 10/18からの続き。
 p. 28の3.山元町主部から,第3章 浦安市の液状化 p. 38まで。
現在問題になっている「油圧機器メーカーのKYBによる免震・制振装置の検査データ改ざん問題」に関連して,免震・制振装置の説明をします。

第6回は,学祭で学内一斉休講措置。

<第7回, 11/8>……………
11/8: 10/25からの続き。3.  千葉県浦安市 東日本大震災液状化の2年後 p. 38から実施して完了。

4. 福島第一原発事故による切実な被曝環境とセシウム線量評価
4.1 Fukushima Crisis: ただちに健康に影響を与えるものではない  p.47まで

<第8回,11/15>……………
元日本火山学会会長 宇井忠英先生の講演
(この内容も試験に反映します)
”噴火前の避難を実現させた有珠山ー火山災害の軽減に向けてー”
これに関連して2018年末に発表された情報を次に示す。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181231/k10011764081000.html

<第9回, 10回, 11/22, /29>……………
4. 福島第一原発事故による切実な被曝環境とセシウム線量評価
4.1 Fukushima Crisis: ただちに健康に影響を与えるものではない  Nov. 22にはp.54まで, Nov. 29にはp. 61までであり,この節完了。
Nov. 22 ビデオ鑑賞: こころの時代 〜宗教・人生 「反骨〜中村敦夫の福島」 NHK Eテレ Nov.10, 2018  

福島県で国と県(福島県立医大が現場での診察を主に担当)が実施している子供と青年に対する甲状腺がんの福島第一原発事故原因説を大きく変える論文が2017年に発表された。それが次の論文で,これまでの言い逃れは通用しなくなった。下記の報告である。次のサイトからダウンロードできる。
Thyroid Cancer Following Childhood Low-Dose Radiation Exposure: A Pooled Analysis of Nine Cohorts.

<第11 回,12/6 >……………
4.2 セシウム汚染と外部線量評価  完了

<第12 回,12/13 >……………
コラムI: 福島第一原発事故3年後の果樹園空間線量評価と被曝量低減のための対策 完了
第5章は省略します。
6. 原発立地と活断層, 導入開始。

<第13 回,12/20(2018年最後の授業) >……………
6. 原発立地と活断層 p. 115途中から終了予定。
7. 原発立地と火山噴火第II部 災害科学の周辺から

<第14 回,1/10 >……………
5.末の,コラムJ 核燃料再処理工場立地過程における技術と地域社会 ーなぜ危険なところに立地してしまったのか
関連コンテンツを参考に次に示します。ちょっと長くなります。

逝きし世の面影
政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/4f32e98b43cc676f89d1b2562c1bde3e

『何の為の原子力発電だったのか』

自民党政調会長で元防衛大臣の石破茂がMBSの『報道ステーション』で自民党が『脱原発』に反対する理由として、『日本は絶対に核兵器を持つべきでない』とことわった上で、原発を持つことは一年以内に核兵器を開発できるという核の機微技術の確保による『抑止力』を意味し、剣道の寸止めのようなものであると、長年日本の政権党だった自民党の恐るべき内幕を正直に説明している。
『機微技術』とは、武器、あるいは、民生品であっても大量破壊兵器などに転用できる物に関する技術のことで、国家(国際)安全保障に甚大な影響を与え得るもの。
原発推進派が懸命に隠し続けていたが今回明らかにした石破さんは、政治家としては問題だが人間が何とも正直である。
核の機微技術は、原発事業とセットで、ウラン濃縮から使用済核燃料処理など核サイクルシステムの関連技術体系で、これは米英仏ロ中など核保有国以外では世界中で唯一日本国だけが全てを保有する特別な存在なのです。

『NHKスペシャル「核を求めた日本」』

奇しくも福島第一原発事故の半年前の2010年10月3日NHKスペシャルのスクープドキュメント『核を求めた日本』が放送されている。
1945年7月16日アメリカの人類初の核爆弾トリニティが炸裂して巨大な閃光とネバダ砂漠上空高くに舞い上がる不気味なキノコ雲の地獄絵。
数週間後には日本の広島長崎にアメリカは原爆攻撃を行っている。
このNHKドキュメント番組『核を求めた日本』では1964年の中国の初めての核実験成功に対して、衝撃をうけた当時の佐藤栄作首相が日本の核武装を真剣に模索していた驚愕の事実が関係者の証言で明らかになっている。
日本国は『核武装により超大国への道を目指すべきである』との、驚愕の『狂気の議論』が自民党政権内部では国民には内緒で密かに行われていた。
専門家の秘密研究で、核兵器の製造は技術的には比較的短期間で可能だが政治・外交的なアメリカや周辺諸国からの反発が予想されて、日本政府は核兵器の開発を断念する。
佐藤栄作首相は、日米首脳会談で日本国の核兵器開発の断念の見返りとしてジョンソン大統領に核での報復(核の傘)の確約を取り付け、この直後に有名な日本の非核三原則が発表された。
一見平和政策(緊張緩和)に見える日本の非核三原則と、超強硬な狂気の軍事政策である核による報復政策(核の傘)とは別々のものではなくて、何と政策的に一連の『セット』で一体であったのです。

『実戦を考え反核に向かうドイツ、対照的な姿勢の日本』

日本国は一応はアメリカに核武装を放棄する決定を伝えたが、その後も核兵器への未練は捨てきれず1969年に、旧同盟国(日独伊三国同盟)で置かれている立場が似ている西ドイツと内密に核兵器の保持について秘密会合を繰り返していた恐るべき事実が関係者の証言で明らかにされている。
日本側の危険で夢想的な核武装論ではなくて、当時の西ドイツは東西冷戦の最前線であり実際の、次に起きると想定される具体的な戦争(実戦)を想定していた。
その為に、日本側の積極的な態度とは対照的に、ドイツは国家存亡に繋がる自国の核武装には消極的であり、最後まで賛成することは無かったらしい。
秘密会合や研究だけではなくて、日本で初めての東海村原子力発電所(15万キロワット)を使った、具体的な核兵器用の高純度プルトニウムの生産計画もシュミレーションされていた事実も報道されている。
日本の原子力発電推進の意味から、問題とされた石破茂の機微技術の部分を除くことは、そもそも原理的に無理がある
石破発言とは、『王様は裸だ』と真実を叫んだ正直な子供のイソップ寓話と同じ種類の、何とも腹立たしい話であったのです。

 

<第15 回,1/17 >……………
試験について解説します。受講者全員が居る場で質問を受け付けます。

以上, Jan. 3, 2019 修正。_________________

<第11回,12/06>………
2. 考古遺跡からの警鐘

<第12回,12/13>……………
3. 淀川の水災と水利用

<第13回,12/20>……………
5. 災害による建物倒壊と人的被害の予防
 コラム 震災報道の現場から: 埋もれていた被害
 学期末試験の説明。

<第14回,1/10>……………
予備日。出張などでずれ込む可能性があります。
<第15回,1/17>……………
捕捉授業。学期末試験。

■授業時間外学習
教科書の予復習をして頂ければ,より理解できて,理解を助けるための質問も可能かと思います。

■成績評価の方法
定期試験(筆記試験)の成績で評価する。
マークシートによる学力試験を実施します。HBの鉛筆(細いシャープペンシルは不適)と消しゴムを持参すること。持ち込み可能なものは,本講義の教科書『東日本大震災と災害周辺科学』と自筆ノートのみです。教科書やノートのコピーは認めません。 この学力試験のみ(100%)で評価します。


■成績評価の基準
方法に示した通りです。秀〜不可は受験者の得点分布を配慮した上で決定します。


■教科書
木庭元晴編著『東日本大震災と災害周辺科学』(災害を科学するNo.2) 古今書院  2014年10月出版済


■参考書
上の教科書で完結します。


■備 考
本書に関わる疑問回答集FAQや定期試験予告などを
http://motochan.sakura.ne.jp/public_html/index.html に用意する。

2. 教科書の目次

第I 部 東日本大震災


1. 東北地方太平洋沖地震         2
1.1 東北地方太平洋沖地震の基本情報 2
 1.1.1 発生 2
 1.1.2 難しかったマグニチュード速報 2
1.2 世界の巨大地震との比較 3
1.3 震源過程解析結果 3
 1.3.1 震源域とすべり量 3
 1.3.2 震源を通る本震断層の垂直断面図 3
 1.3.3 地震経過 3
1.4 震源断層形成時の地殻変動 5
1.5 余震の回数と分布 6
1.6 震度分布と地震波 7
 1.6.1 震度分布 7
 1.6.2 地震波 8
 1.6.3 本震から想定される3 回の断層破壊 8
1.7 震害の特色 9
 1.7.1 キラーパルス 9
 1.7.2 応答スペクトルとSI 値 9
 1.7.3 東北地方太平洋沖地震と兵庫県南部地震の被
    害の違い 10
 1.7.4 大阪府咲洲庁舎で観測された長周期地震動 12

2. 東北地方太平洋沖地震による大津波  16
2.1 前震と津波 16
2.2 本震と津波 17
 2.2.1 津波警報と実際の津波高 17
 2.2.2 GPS 波浪計の記録から海岸の津波を復元 18
2.3 浸水域と浸水高・遡上高 19
 2.3.1 浸水域の面積の分布 20
 2.3.2 浸水高と遡上高の分布 20
2.4 リアス式海岸と海岸平野の津波被害 21
 2.4.1 リアス式海岸の津波災害:岩手県宮古市田老
    地区の例 22
 2.4.2 海岸平野の津波被害:宮城県亘理郡山元町の
    例 25

3. 千葉県浦安市 東日本大震災液状化の2 年後
                    37
3.1 浦安市の液状化災害とライフラインの復旧 37
3.2 三角州埋立てと液状化の分布 37
3.3 液状化被災とその予測の比較そして液状化回避
   の可能性 38
3.4 液状化の原因 40
3.5 シンボルロードとその延長の被災と震災2 年後
   の課題 40

4. 福島第一原発事故による切実な被曝環境と
  セシウム線量評価          45
4.1 Fukushima Crisis:ただちに健康に影響を与える
  ものではない 45
 4.1.1 機能しなかったモニタリングシステム 47
 4.1.2 外部被曝と内部被曝の評価 49
 4.1.3 放射線許容量 57
 4.1.4 低線量被曝による健康リスク 58
 4.1.5 垣間見える原発関連の組織のありかた 60
 4.1.6 おわりに 61
4.2 セシウム汚染と外部線量評価 61
 4.2.1 福島県の農地の放射能汚染調査 61  
 4.2.2 果樹園の空間線量モニタリング 63
 4.2.3 セシウム134 と137 の外部線量評価 64
 4.2.4 おわりに 68

コラムI 福島第一原発事故3 年後の果樹園空間線量
     評価と被曝量軽減のための対策    71
 1. 福島県の果樹農業 71
 2. 果樹園の線量評価 72
 3. 被曝線量評価 75
 4. 被曝量軽減のための対策 78
 参考:使用したガンマ線シンチレーション測定器に
    ついて 79

5. 原発事故起因の放射性物質による環境汚染
  とその対策             82
5.1 原発事故の環境への影響 82
5.2 大気圏内核実験によるフォールアウト 83
5.3 自然放射線とその放射線被曝 84
 5.3.1 宇宙線 84
 5.3.2 天然の放射性核種 84
 5.3.3 自然放射線による放射線被曝 85
 5.3.4 福島原発事故に関わる食品等の規制値 86
5.4 放射性物質を含む廃棄物等の問題 86
 5.4.1 下水汚泥中の放射性物質 86
 5.4.2 除染 88
5.5 災害廃棄物の処理 89
 5.5.1 放射性物質汚染対処特措法 89
 5.5.2 特定廃棄物と指定廃棄物 89
 5.5.3 特措法による指定廃棄物等の処理の基本方
    針 90
 5.5.4 福島県における指定廃棄物等の中間貯蔵 91
5.6 指定廃棄物の最終処分 92
 5.6.1 従来の放射性廃棄物処分 92
 5.6.2 最終処分される災害由来廃棄物のセシウム濃
    度 93
 5.6.3 産業廃棄物の処分場 94
 5.6.4 指定廃棄物の処分の安全性の確保 95
 5.6.5 災害廃棄物の広域処理 97
5.7 おわりに 98

コラムJ 核燃料再処理工場立地過程における技術と
     地域社会              100

6. 活断層と原発の立地         105
6.1 兵庫県南部地震と活断層 105
6.2 原発銀座嶺南地方の活断層分布 106
6.3 活断層の地下構造と地表の活断層研究の限界
   性 107
6.4 福島第一原発事故津波説の破綻 108

7. 火山噴火と原発の立地        110
7.1 日本列島の火山と噴火 110
7.2 火山災害軽減に向けて何が行われているか 112
7.3 噴火による原発のリスク 113
7.4 高レベル放射性廃棄物最終処分場 115

第II 部 災害科学の周辺から

1. 天文学から見た天災と防災      118
1.1 人類が生まれる以前の「天災」 118
 1.1.1 地球誕生まで 118
 1.1.2 後期重爆撃期と月形成 119
 1.1.3 恐竜が絶滅した原因とされる隕石衝突 119
 1.1.4 地球の気候変動とスノーボールアース 120

1.2 歴史上の「天災」と「防災」 120
 1.2.1 古記録に残る「天災」(天変)と「防災」 120
 1.2.2 日本の古文献に残る天変:日食,彗星の出現,
    客星の出現 121
1.3 地球などの惑星への天体の衝突としての「天
   変」 122
 1.3.1 バリンジャー隕石孔の原因となった隕石 122
 1.3.2 日本に落下した隕石 122
 1.3.3 ツングースカ大爆発の原因となった隕石 122
 1.3.4 シューメーカー・レビー第9 彗星の木星への
    衝突 123
1.4 「天災」に対する現代の「防災」 123
 1.4.1 1910 年のハレー彗星接近に対して 123
 1.4.2 小惑星などの天体の地球への衝突に対し
    て 124
 1.4.3 人工衛星の落下に対して:ミール(旧ソ連)
    とROSAT(ドイツ) 124
 1.4.4 宇宙天気予報 125
1.5 今後考えられる「天災」と「防災」 125
 1.5.1 太陽から受ける「天災」と「防災」 126
 1.5.2 太陽系外の天体から受ける「天災」と「防
    災」 127
 1.5.3 銀河規模の「天災」と「防災」 128
1.6 まとめ 128

2. 考古遺跡からの警鐘         132
2.1 ヴェスヴィオ山麓の考古遺跡にみる火山災害 132
 2.1.1 ヴェスヴィオ火山の噴火活動 133
 2.1.2 アヴェリーノ噴火(紀元前2000 年)で滅ん
    だパルマ・カンパーニア文化 134
 2.1.3 ポンペイ噴火(79 年)と小プリニウスの書
    簡 137
 2.1.4 観光資源として:過去からの警鐘と継承 142
2.2 大阪湾に津波がやって来た!?:自らの命を守る
   教訓として 143
 2.2.1 洗掘された溝をめぐって 143
 2.2.2 津波が破壊した海岸堤防 143
 2.2.3 大阪湾に津波!? 144
 2.2.4 津波被害を記憶しておくこと 144
 2.2.5 命を守るための心得 145

3. 淀川の水災と水利用         148
3.1 台風5313 号と淀川流域の被災 148
3.2 淀川右岸水害予防組合の水防活動 149
3.3 琵琶湖・淀川水系の特性と水災 150
3.4 淀川の河川交通と河川改修 152
3.5 淀川のワンドとイタセンパラ 153
3.6 淀川の洪水と治水 154
3.7 淀川の水防活動 155
3.8 水災への心構え 156
3.9 淀川と都市 157

4. 火山体の崩壊が引き起こした生態系の破壊
  とその後の回復:セントヘレンズ山1980 年噴
  火とその30 年後             159
4.1 セントヘレンズ火山はどんな火山か 159
4.2 山体崩壊と岩屑なだれとはどんな現象か 159
4.3 セントヘレンズ火山の1980 年噴火で何が起こっ
  たのか 160
4.4 1980 年噴火に伴う生態系の破壊 161
4.5 セントヘレンズ国立火山モニュメント 162
4.6 セントヘレンズ火山のみどころ 163

5. 災害による建物倒壊と人的被害の予防 165
はじめに 165
5.1 災害から身を守る建築 165
5.2 建物からの避難 165
5.3 建築物の耐震性能 166
 5.3.1 建築基準法の耐震設計 166
 5.3.2 建築部材の壊れ方 167
 5.3.3 建物の構造形式と形状 168
 5.3.4 振動する建物モデルの単純化 170
 5.3.5 建物の地震応答 171
 5.3.6 現在の構造設計計算方法 172
 5.3.7 長周期地震動と超高層建築物 173
5.4 建物を倒壊させる外力 174
 5.4.1 地震力 174
 5.4.2 非構造部材の地震力による損傷 176
 5.4.3 風圧力 176
 5.4.4 津波波力 177
 5.4.5 地盤の崩壊 180
5.5 建築物の災害による人的被害の予防 181
 5.5.1 人的被害の発生確率と予防策 181
 5.5.2 耐震診断と耐震補強 182
 5.5.3 制震構造 183
 5.5.4 免震構造 184
おわりに 185

コラムK 震災報道の現場から:埋もれていた地震被害
                      187
エスカレータが落ちた! 187
埋もれていた落下事故 188
被害を防ぎ,安全を守るために 189

 

執筆者:
青木 成一郎(あおき せいいちろう)
 京都大学大学院理学研究科附属天文台職員 博士(理学)(東京大学)
 書籍では,青木先生の紹介情報を誤っておりました。木庭の責任です。
 担当:第2 巻第II 部第1 章「天文学から見た天災と防災」
宇井 忠英(うい ただひで)
 北海道大学名誉教授 理学博士(東京大学)
 担当:第1 巻コラムF「地震に備える」
    第T巻コラムG「噴火前の避難を実現させた有珠山」
    第2 巻第I 部第7 章「火山噴火と原発の立地」
    第2 巻第II 部第4 章「火山体の崩壊が引き起こした
               生態系の破壊とその後の回復」
樫本 喜一(かしもと よしかず)
 大阪府立大学客員研究員 博士(人間科学)(大阪府立大学)
 担当:第2 巻コラムJ「核燃料再処理工場立地過程における
            技術と地域社会」
木庭 元晴(こば もとはる)
 関西大学教授 理学博士(東北大学)
 担当:第1 巻第1 章「地震と火山のプレートテクトニクス」
    第1 巻第2 章「地震のメカニズム」
    第1 巻第3 章「火山のメカニズム」
    第2 巻第I 部第1 章「東北地方太平洋沖地震」
    第2 巻第I 部第2 章「東北地方太平洋沖地震による大
              津波」
    第2 巻第I 部第3 章「千葉県浦安市 東日本大震災液
              状化の2 年後」
    第2 巻第I 部第4 章「福島第一原発事故による切実な
              被曝環境とセシウム線量評価」
    第2 巻コラムI「福島第一原発事故3 年後の果樹園空間
            線量評価と被曝量軽減のための対策」
    第2 巻第I 部第6 章「活断層と原発の立地」
    
小山 昭夫(こやま あきお)        
 京都大学名誉教授 理学博士(京都大学)
 担当:第2 巻第I 部第5 章「原発事故起因の放射性物質によ
              る環境汚染とその対策」
田伏 裕美(たぶし ゆみ)
 NHK 大阪放送局記者(執筆当時,現千葉放送局ニュースデ
            スク)
 担当:第2 巻コラムK「震災報道の現場から」
別所 秀高(べっしょ ひでたか)
 公益財団法人 東大阪市文化振興協会学芸員
 担当:第2 巻第II 部第2 章「考古遺跡からの警鐘」
水野 浩(みずの ひろし)
 水野建築設計事務所代表 一級建築士・測量士
 担当:第2 巻第II 部第5 章「災害による建物倒壊と人的被
               害の予防」
矢嶋 巌(やじま いわお)
 神戸学院大学准教授 博士(文学)(関西大学)
 担当:第2 巻第II 部第3 章「淀川の水災と水利用」

 

以 上

3. 成績処理

                                                                         2015年2月20日記
マークシート結果から成績を求めるプロセス
過去実施してきた方法であるが示すことにした。

1. マークシートの記述チェック。これをしないと大変なことになる。この段階を省略すると,受験者を特定できず,結局元のマークシートに当たることになる。
 今回はマークミスについては,きびしく減点するということを繰り返し言ったので率としては少なかった。ただ,自分の名前もマークしない,学績番号も間違う,学部名も間違う,という人々がいる。調整前の100点満点の生点から最大7点減点者がいた。

2. ITセンターのマークシートリーダーで読み込み,作成されたエクセルファイルをUSBに取り込む。このファイルをここでは「マークシート結果ファイル」と表現する。

3. インフォメーションシステムの/授業支援システム/成績管理/の成績処理サイトから成績提出のためのエクセルファイルをダウンロードする。これを「成績提出用ファイル」とする。

4.まず,マークシート結果ファイルの学部名,学籍番号,氏名(ローマ字),100点換算値だけを別スプレッドシートに整理する。このスプレッドシートをマークシート得点シートの表示をAとする。

5. 成績提出用ファイルのダビングをして,元のファイルは触らない。ダビングした成績提出用ファイルのうち,学籍番号と氏名(漢字表記)の列だけを残す。これを作業用成績提出用ファイルの表示をBとする。

6. AとBの 両表記の履修者配列はほぼ対応している。AとBを両方開いたまま,エクセルで,ウィンドウ/整列/左右に並べて表示。ズーム表示のサイズを同じにすればAとBの履修者の配列は並ぶ。

7. Bは整理されておりこのリストが成績提出のベースになるので,AとBの履修者を対応させて,連続的に対応できる範囲のAの学部,学籍番号,氏名(ローマ字)のブロックをBの右手に移動コピー(command+X)そしてテキストペーストする。

8. 初めは行き先の無いBの履修者リストも,Aの空白に入ることになる。

9. できあがったA+Bの表で,氏名と学籍番号が一致していることを改めて確認して,A情報は得点だけ残す。

10. この後,二つの段階での,減点対象者の100点満点から差し引く。二つの段階の最初は,マークシート目視チェックの際に名前の横にAAAAAなど減点数に応じて付加する,次の段階はマークシート採点ファイルを見て,名前や学籍番号の欠如や誤りで所定の場所に無いものに対する減点で,マークシートファイルのローマ字氏名の横に新たに足した減点である。

11. 新たなシートを作成して,リストに上からナンバーリングする。

12. 新たなシートを作成して,前のシートをコピーして,得点の降順にソートする。

13. 折線グラフを作成し,分布の不連続点を探す。

 この分布から,次のようにするとした。
45以上を60点以上に,50-45を可に。
62-51を良,
71点を89点で,64点を80点に,71-64を優,
最高点85点を100点に,73点を90点に,85-73を秀。

13. VisualBasicでこの得点範囲別変換を実施する。この場合,

Sub Chigaku2014Au()
For I=1 To 283
If 45 =< Cells(I+1,4) and Cells(I+1,4) <= 50 Then
Cells(I+1,5)=60+(69-60)/(50-45)*(Cells(I+1,4)-45)
ElseIf 51 =< Cells(I+1,4) and Cells(I+1,4) <= 62 Then
Cells(I+1,5)=70+(79-70)/(62-51)*(Cells(I+1,4)-51)
ElseIf 64 =< Cells(I+1,4) and Cells(I+1,4) <= 71 Then
Cells(I+1,5)=80+(89-80)/(71-64)*(Cells(I+1,4)-64)
ElseIf 73 =< Cells(I+1,4) and Cells(I+1,4) <= 85 Then
Cells(I+1,5)=90+(100-90)/(85-73)*(Cells(I+1,4)-73)
Else
Cells(I+1,5)=Cells(I+1,4)
End If
Next I
End Sub

である。
 ツール/マクロ/Visual Basic Editorを開き,標準モジュールを新規作成して,上のコマンド群をコピペして,実行する。計算結果に問題が無いかチェックするべく,次のグラフを作成した。生点と換算点(Visual Basic Editorによる計算結果)を両軸にして,次のよう。

以上

 ではあるが,インフォメーションシステムの/授業支援システム/成績管理/の成績処理サイトに,成績ファイルをアップロードする際,履修変更者や未受験者の *** マークは入力せず,ブランクのままにする。アップロードで成績表に反映させたあと,ボタンを使って,***を入力することになる。
 不受験者は一応0点にしておいて,アップのあとで,個別に不受験者のボタンをチェックしてゆく。
 驚くべきなのは,関大のこのサイトでは,得点は数値ではなく,文字だそうで,文字形式にしないと,受け付けない。
成績評価は幾つかの計算過程を経るので実数となる。そこで,Int()関数で通常,整数化する。=TEXT([変換元番地]&"","@") ,を使えば,数値は文字化され,[変換元番地]が空欄の場合,ゼロにならない。

4. 定期試験選択肢 ーーー Jan. 20, upload

地震と火山のメカニズムと防災 定期試験,木庭担当 2020年1月27日(月)
修正版
次の各設問に関して,それぞれの選択肢から一つを選び,別紙マークシートにマークしなさい。なお,設問の問番号は,マークシートの問番号と対応しています。
注意1: 個々の設問に対して複数回答をすると,その設問の得点はゼロになります。
注意2: 学籍番号などが,マークシート表面の記入例に従っていない場合,減点します。

1. 東北地方太平洋沖地震
問1.
 @ アリューシャン A スンダ B 千島ーカムチャツカ C チリ
問2.
 @ 5m A 50m B 500m
問3.
 @ 1分間 A 2分間 B 3分間
問4.
 @ 雄鹿 A 牡鹿 B 男鹿
問5.
 @ ゼロ A 10人規模 B 100人規模
問6.
 @ 海岸線の隆起過程 A 海岸線の沈降過程 B 海岸線の断裂
問7.
 @ 活断層  A 静的断層  B 岩盤崩壊
問8.
 @ 2カ所  A 3カ所  B 4カ所
問9.
 @ 2 A 3 B 4
問10.
 @ 0.1〜0.2秒付近 A 1〜2秒付近 B 10〜20秒付近
問11.
 @ 擬似変位 A 擬似速度 B 加速度
問12.
 @ 周期 A 速度 B 変位
問13.
 @ 1.5秒  A 3.5秒  B  6.5秒

2. 東北地方太平洋沖地震による大津波
問14.
 @ チリ地震 A 宮城県沖地震 B 三陸沖地震
問15.
 約3分後 A 約6分後 B 約12分後
問16.
 @ 津波の水位に対応する陸域の水位をなすのが浸水高  
 A 浸水高と津波高の高度は一致  
 B 遡上高は,地形や人工構造物で浸水高以上に迫り上がった水位のことである。
問17. 
 @ 浸水域と遡上域の両方の軽減 A 遡上域のみの軽減
 B 津波速度の軽減
問18.
 @ 岩手県海岸中部 A 宮城県海岸中部 B 福島県海岸中部
問19. 
 @ ハザードマップの津波高の信憑性を教師が盲信した面があった。 
 A 津波高と津波警報発令時に滞在していた海抜高度との関係を把握していなかった。 
 B 避難する交通手段がなかった。
問20. 
 @ 昭和三陸津波で最も大きな犠牲者をだした。
 A この70 周年には『津波防災の町宣言』をして万里の長城を過信しないなどとした。
 B 過去被災してきた野原地区には町の方針で住宅地は建設されなかった。
問21.
 @ 津波が海岸堤防にぶつかって高く上昇し,その水塊が落下して形成された。 
 A 引き波で海に水塊が流出する際に堤防の後背部を洗い流した。
 B もともと貞山堀という伊達政宗が造った水路があり,津波で広がった。
問22.
 @ 海岸平野域に至る津波はリアス式海岸のようには大きく増幅しない。 
 A 山元町の被害が亘理町に比べて大きかったのは保安林のより大きな伐採によるもの。 
 B 東北大学主導で作製したハザードマップは平野域に津波は来ないというものであった。
問23.
 @ 海岸に面した新興宅地 A 離岸堤 B 洗掘溝
問24.
 @ クロマツ林の幅 A 突堤 B 旧河道
問25.
 @ 地盤高が周辺に比べて高く水位上昇した。 
 A JRの堤の存在で水位が上昇した。 
 B 南方からJR堤とR&D堤の間に津波が侵入した。

3. 福島第一原発事故による切実な被曝環境とセシウム線量評価(含コラム)
問26.
 @ 米軍の航空実測図 A SPEEDIによるシミュレーション図 
 B 福島県原子力センターの地上実測図
問27.
 @ アルファ線 A ベータ線 B ガンマ線
問28.
 @ プルトニウム A トリチウム B ストロンチウム
問29.
 @ 地上に直接 A 地上1m高 B 地上2 m高
問30.
 @ Bq A Gy B Sv
問31.
 @ 8時間 A 8日間 B 800日間
問32.
 @ 1号機 A 2号機 B 3号機
問33.
 @ 甲状腺がん A 白血病 B 腎臓がん
問34.
 @ 100倍 A 50倍 B 20倍
問35. 。
 @ 直線性 A 閾値付 B 過敏性 C ホルメシス効果
問36.
 @ 疫学 A 遺伝学 B 細胞学
問37.
 @ 感覚的(=非科学的) A 実質的(=科学的)
問38.
 @ 2016 A 2030 B 2048
問39.
 @ Mr.Gamma値で1m高のものと地表のものと見ると,前者が線量分布の連続性が高い。
 A  いずれも1m高設置のMr.GammaとPolimasterの値を比較すると,前者の方が線量分布の連続性が高い。
 B PolimasterはMr.Gammaよりも広域のガンマ線環境を捉えている。

4. 第5章末のコラムJ
問40.
 @ 分配金のトラブル  A 抑圧の歴史  B 地域社会の高い結束
問41.
 @ 収入の安定した労働の場の獲得  A 地震などの低い自然災害リスク  
 B 地域社会の高い結束
問42.
 @ 機微核技術の獲得努力  A 核燃料再処理稼働中  B 全国でもより高い村民所得

5. 活断層と原発の立地
問43.
 @ 震災の帯と断層位置は必ずしも対応しない。 
 A 震災の帯と活断層の配置は対応している。
 B 活断層周辺1kmよりも離れておれば原発建設に問題はない。
問44.
 @ トレンチ調査法は活動履歴を調べる手法で多用されており地震予測をする上で最善のも
  のでありリスク評価法として使用可能である。
 A 断層系からするとトレンチ調査は九牛の一毛で,地震予測手法としては問題が多いので 
  リスク評価法としては使えない。

6. 火山噴火と原発の立地 + 宇井先生講演 
問45.
 @ 日本のような活火山地域では原発立地のリスクを回避することができない。 
 A 2014年御嶽山噴火のような悲劇は科学的な観測体制があれば生じない。 
 B たとえ火山活動が生じても30km離れておれば問題ない。
問46.
 @ 九州の半分が数日の活動で埋まるようなカルデラ火山の巨大噴火は噴火予知の対象には入っていない。 
 A 火山防災マップは2014年時点で42活火山が配付されているが,ほとんど啓発活動はなされていない。 
 B 監視体制の充実のために,爆発が危惧される火山については専門教育を受けた人材が配置されている。
問47.
 @噴火記録のある火山 A過去2000年内に噴火した火山 B過去1万年内に噴火した火山
問48.
 @ 阿蘇山 A 大山 B 雲仙岳 C 有珠山
問49.
 @ monitoringを行なって噴火の兆候が観測された場合には,原子炉の運転停止や燃料の搬出など必要な対処を行う必要がある。 
 A 原発運用期間中には,桜島を含む姶良カルデラなど周辺火山の巨大噴火が安全性に影響を及ぼす可能性は十分に小さい。 
 B 現在の火山学では巨大火砕流噴火の時期や規模を予知することは極めて困難である。

7. 最近の出来事から
問50.
 @ 未曾有の自然災害で防ぎようが無かったから。 A 技術的に対応できないから。
 B 津波高予測値に信頼性や具体性に疑問があったから。
問51.
 @ 東京大学地震研究所   A 土木学会   B 大手地質コンサルタント
問52.
 @ 高浜原発  A 美浜原発  B もんじゅ高速増殖炉
問53.
 @ 天然ガス  A 原子力  B 再生可能エネルギー
問54.
 @ 浜岡原発 A 玄海原発 B 伊方原発
問55.
 @ 事故後,時間を経て土壌粒子に付着しているため,その土地固有の帰属物となっている。
 A 東京電力には,強制避難地域と同様の除染作業をする義務がある。
 B 汚染程度が強制避難地域に比べて相対的に低く,負担配分を東京電力と土地所有者で分担する必要がある。

以 上