ガンマ線量計と

 (Feb. 19, 2014記) 

ガンマ線量計の候補

 核種にこだわる場合,例えばベラルーシ製Polimaster PM1703MO-1A/B(200種類以上の核種識別可能,CsI(Tl)シンチレーターとガイガー計数管を内蔵)は測定値(計測範囲は0.01〜)の信頼性が高く価格も35万円ほどで入手できる。核種識別に拘らないのであれば,これから核種識別機能だけが省かれている20万円未満のPM1703MO-1もいい。このPM1703MO-1はエネルギー補正もされ,低線量時にも反応速度は早く表示が安定しており,高感度で0.25秒の高速応答ができるのでホットスポットのリアルタイムでの探索が可能である。  日本製の中で比較的廉価なものとしては次のものがある。日立Aloka製TCS-171B, -172B(50万円を超える),クリアパルス製Mr.Gamma A2700(13万5000円),堀場製作所製Horiba PA1100 Radi(12万円)。 Polimaster http://www.polimaster.com/products/personal_radiation_detectors/ たろうまる http://www.taroumaru.jp/main/compare 日立アロカ シンチレーションサーベイメータ TCS-171B, -172B http://www.hitachi-aloka.co.jp/products/data/radiation-002-TCS-171172 クリアパルス社 Mr. Gamma A2700型 http://www.clearpulse.co.jp/catalogue/jpn/A2700_a.pdf Horiba PA-1100 Radi http://www.horiba.com/fileadmin/uploads/Process-Environmental/Documents/Catalog_for_Radi/PA-1100.pdf 機種の比較の詳細は,次のサイトで見ることができる。みかげ http://www.mikage.to/radiation/detector_list_scintillation.html#8  

Polimaster PM1703MO-1のPCとの通信

 さて,経済的で最も信頼性が高いと筆者が考えているのは,上述の機種のうち,Polimaster  PM1703MO-1である。これ単体でも利用できるが,PCと赤外線通信(これのみ対応)をすると,測定器単体よりも高度な設定ができること,測定器の時間設定ができること,定時観測値を取得しグラフ表示ができること(ただし最低で10分間だから車での移動観測ぐらいにしか使えないが,機器の安定度を確認できるぐらいか),である。
 ぼくとしては,これをマイマックであるMacBookPro 17"内のParallels Desktop上のWindows XPで使おうとしたがうまく行かなかった。Mac内の赤外線通信機能はもちろん,新たに購入したUSB to IrDA adapterも,認識できなかった。そこで,実験室に置いている古い富士通のPC(島津製レーザー粒度分析器付属のPCでWindows XP SP2)のUSBソケットに赤外線アダプターをセットして,放射線測定器と無事,通信することができた。これで正しい時間にセットすることができた。たろうまるから購入したままでは10分近く進んでいた。実現過程をここに留めておくこととする。

1. たろうまるで,PM1703MO-1を購入 22万円。
http://www.taroumaru.jp/main/pm1703mo_1
2. アマゾンで赤外線通信アダプターを購入  2800円
http://www.amazon.co.jp/OEM-USB接続IrDA赤外線通信アダプター/dp/B001DRBK94/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1392824833&sr=8-1&keywords=irda赤外線通信アダプター
これは,ホウオウジャパン(中国製)が販売している。
3. 付属のCDロムは8cm径なのでマックのスロット型では読み込むことができない。ホウオウジャパンからは,アマゾンでの注文後,商品が届く前に連絡があり,対応も佳かった。次のアドレスからダウンロード(XPのドライバーを含む)できる。CDロムのものにはXP対応のドライバーが入っていないのでどうせ使うことができなかった。
http://5stars-t.com/dl/USB to Irda adapter Driver.zip
 このドライバーのインストール作業に入る前にはアダプターをUSBポートに差し込まないようにする。インストールの最終段階で,差し込むことになる。問題ない。 これはMac上のWindows XPでも同様。
4. 次に,PM1703MO-1付属のソフト(PM1703MO Series Data Processing Software setup)をインストールするが,富士通のPCにはC++関連のソフトが欠如していて,次の様なエラーメッセージが出た。「MIcrosoft Visual C++ 2010 X86 Redistributable セットアップ Windowsインストーラーバージョン3.1以降要入手 http://support.microsoft.com/?kbid=893803」。このサイトにアクセスして,Windows インストーラー 3.1 再頒布可能ファイル(v2)パッケージ(PC/AT互換機)をダウンロードして,インストールする。この結果,Visual C++ 2010 X86も完了する。そして,PM1703MO-1付属のソフト,をインストールする。
5. 日本語マニュアルp.32以降を実行する。このソフトを立ち上げて,まず,メニューのTools/Program Settingsを選択する。そして,Communicationは,IrDAを選択(これしか選択肢が無い),Measurement unitsをSv (Sv/h)を選択して,OKボタンをクリックする。Macの環境では赤外線ツールが対応していないため,実行できないが,この富士通のPC環境では問題無く実行できた。
6. 測定器の下のLightボタンを少し長く押すと,測定器の画面にIrの文字が現れる。測定器の赤外線感知部を赤外線アダプターの感部に凄く近づけて,メニューのInstrument/Read Historyを選択すると,自動的にデータの読み込みが開始される。この読み込みが終わった段階で,自動的にPCと時間が合うようになる。
 読み終わったデータには反映しない。この作業をする前にPCの時間合わせをしておく必要がある(ここで使うPCはネットと繋がっていないので時刻合わせが必要であった)。

以 上