2008年07月02日修正

記録知ナヴィ2008年度

 ワードファイルで残します。一人の学生のノートを見ながら,思い出して書き出しました。ここからダウンロード

なお,この内容をしたに書き出します。

平成20年7月1日火曜日

知のナヴィゲーター 2008年度

はじめに

まずは,君たちと時間を過ごすことができてよかった。相変わらずこの種の授業に慣れないので,準備には時間も取られたし苦労もしたが,ぼく自信にも勉強になった。 学問に王道なし。There is no royal road to learning. 王道なし,とは,王様に用意されるような至れり尽くせりの道はないということです。 現在のいわゆる「研究者」になるのには王道があるかも知れない。君たちの関心事でいえば,偏差値の高い大学への入学といったところでも王道があるかもしれない。しかし,自らを高めるという意味での王道はない,とぼくは思っています。君たちは少し前まで受験生でした。効率的に解法や知識を覚えて,高い偏差値を取る,ということが可能,と予備校や場合によっては高校で習ったかもしれない。しかし,ここでいうlearningはその種のものとは違う。 高校までの教育では問題にただ一つの正解があると考えてきたことだろう。算数や単なる知識には一応,正解がある。ところが,人生を始めとして多くのモノにはただ一つしか正解がないということはない。正解が無い場合もある。最も大切なことは,正解が用意されていて,答え合わせをする学習ではなく,自らに対峙する姿勢である。対峙するべき自分が小さいものであれば,その解答も小さくなってしまう。ティンク ディファラント,http://www.d4.dion.ne.jp/~motohiko/thinkposter.htmを参照してほしい。天才を求めているのではなく,自らが自らであることを誇ることができる。そういう人が自分を生きているということだ。 とはいえ,ぼくの授業では,君たちが自らのプロジェクトそしてアクションを構成・実行するためのヒントを提供したつもりである。この機会をよく利用した,つまり課題を実行した人は,見えてきたものがあるだろう。応えなかった人は何も見えなかったかも知れない。自分が行動した分だけ,獲得されるものが大きいのである。

1. The mind mapとGTD getting things done

http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~moto/Kyozai_Frameset.html 上のweb siteを授業で紹介した。個々の学生がパソコンを日常的に利用できない環境では,この内容を進めてゆくことは難しい。君たちには,おおよその紹介をして,自学自習できるウェブサイトをこのぼくのページに示した。 マインドマップについては,自己紹介や新聞記事をまとめる際に,使う義務を課したつもりである。マインドマップを作成する上で,手を動かす,イメージ化することが大切であることを示す。視野の右利き,左利きを確認。

2. 文章作成,解釈

まずは自己紹介のマインドマップ,文章を作る手法を紹介。BOI base of idea,キーワード,キーセンテンス,トピックセンテンスで,アイデアまたは文章のトレンドを作成する手法を説明。

3. 新聞記事使用

各段落のトピックセンテンスの抽出,段落でのキーワード,キーセンテンスの抽出法を提示した。そして記事全体のトレンドを得ることが記事を読む,そして記事に対して,自らの存在をかけて対峙することで記事が見えてくることを説明。この授業の間,ほぼ一環して,この作業は実施。

1. 2008.4.4記事 ああ,なんちゃって正写真。 2. 2008.4.11記事 ダライラマ「暴力いけない」 3. 2008.4.11記事 穀物急騰 アジア圧迫 4. 2008.4.19記事 迫る聖火 苦悩の決断,善光寺 リレー出発地辞退 5. 2008.4.16記事 エコ観光立国 道険し アフリカ産油国ガボンの憂うつ 6.2008.4.21記事 対立点そらすレトリック グローバル化の正体。 7. 2008.5.1記事 お手軽CO2“削減”術 8. 2008.5.1記事  精神疾患での休職は10年で3倍。理想に燃えて無理しがちです。 

4. アウトラインプロセッサ

パソコン演習の一つ。 http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~moto/Kyozai_Frameset.html http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~moto/Kyozai_Frameset.html この二つのページに紹介している。まずは,自己紹介をこのアウトラインプロセッサ機能を使って作成した。

5. 講演(音声)を聞く手法

早稲田大学と市とのジョイント講演を教室で聴く。マックとスピーカーを使って。 聞いているときは,キーフレーズで,書き連ねてゆくことが大切。講演終了後なるべく早く整理。マインドマップの作成。後に,木庭の解答を提示。

6. 白川静の資料から

狂狷を中心に,思考の基本,アンガージュについて考える。 マインドマップ作成。木庭のものも配布。

7. アンケート調査

属性情報とテーマに係わる情報とを区別。アンケート調査の限界を示す。

8. ポルトフォリオ portfolio

この作成が大学時代で重要。自分が何をしたか,何を学ぼうとしたのか,何を学んだのか,これをまとめることで,学生時代を相観し,方向性を決めることができる。 ego, super-egoが自分。時間軸,トレンドの中に,その境界に大きな変動が起きる,起こすことが重要。そして自らの周囲に環境がある。

9. レポートの書き方

すべての文章に言えること。 タイトル,はじめに,は,本文を書き上げてから,はじめて書くことができる。 論理は矢印か集合関係で表すことができる。必ず,このことを意識して文章を連ねること。 本文の作成については,まずは箇条書きまたはメモを連ねてゆく。この作業を実施する最も有効なツールがアウトラインプロセッサである。そして,世界が見えてきて,マインドマップを作成する。テキストとマップをフィードバックさせながら,流れを構築してゆく。

10. パワーポイント演習

私の人生,といった自らをテーマに,パワーポイントファイルを作成。

11. 木のスケッチ

北門周辺にて,木をスケッチ。部位などの各順番を仮に決めて,それから鉛筆(色鉛筆で着色)で描いてゆく。ステレオタイプから逃れて,如何に鋭く,暖かく観察そして描くことができるかが鍵。授業の時間外にもう一度,来て,書き連ねる熱心さが求められるのだけど。

12. 英語(外国語)を効率的に読む

読み上げ機能が現在のワープロやテキストエディタにはある。読み上げさせて,テキストを目で追って行く方が,目と耳でより理解できる。邦文でこれをやると読み進める速度は遅くなる。余禄であるが,ヒアリング能力も向上する。 フリーの英辞郎,ではテキストパレットにテキストをペーストして,よみあげさせことができる。しかも,わからない単語があれば,マウスをその単語の上に載せるだけで,意味が表示される。 Ciniiも紹介。今後の研究に生かすことができる。 以上については,実際に各自が試すことができる環境が無かったので,理解は難しかったであろう。

13. 歌を聴いてその世界を感じる

この授業のためにミニスピーカーを買って,教室で鑑賞した。YouTubeからダウンロードしたThe End of the World by Brenda Leeと,Scarborough Fair by Simon and Garfunkelである。 ディクテーションではなく,歌の流れで聞き取れたところをメモする形。1度目は音だけ,2度目は歌詞を配布し,文字を追って聴く。3度目にはゆっくり鑑賞。

おわりに

これからもよろしくね。町やキャンパスで会ったら声をかけてください。