Nov. 11, 08作成 Nov.13修正

環境省植生調査に関するデータについて  

 ここでは大阪府茨木市をカバーする範囲について述べる。他地域についてもここで述べるデータベースを使用することができるので,参考になると思う。

 環境省の現存植生図の作成時期は,次のサイトに整理されている。
 http://www.biodic.go.jp/kiso/vg/vg_kiso.html
 ここには,第1回調査(昭和48年度,1973)から第7回調査(平成17年度,2005〜)までの情報が整理されている。かなり膨大であり,GISで使用可能なデータのダウンロードも可能である。画像データとしては比較的小縮尺のものだけが公開されている。地方レベルで概観するのに適している。
 ここで記述されている1次メッシュとは,20万分の1地勢図単位のメッシュである。2次メッシュとは1/25,000地形図単位のメッシュである。京都及び大阪の2次メッシュhttp://www.vegetation.jp/miru/5235/index.htmlをみると,第6, 7回調査では,茨木市域のほとんどを占める「高槻」図幅の部分がまとまっていないことがわかる(平成18年度の時点を示すというが2008年秋現在でもどうもまだ出来ていない)。「吹田」図福は利用可能である。
 第4回,第5回については,http://www.biodic.go.jp/kiso/vg/vg_kiso.htmlに示すように,3次メッシュが不完全ながら公開されている。3次メッシュとは,2次メッシュを緯線及び経線方向に10等分してできる地域単位である。これを標準地域メッシュという。メッシュオーダーについては,http://ja.wikipedia.org/wiki/地域メッシュ を参照。
 第6回,第7回調査のデータについての,大阪府の整備状況は,http://www.vegetation.jp/miru/block/27.htmlに示されている。これによると,茨木市に係わる部分は,「吹田」図幅だけで,「高槻」,「広根」などは整備されていない。http://www.vegetation.jp/miru/5235/index.html
 1/5万現存植生図・植生調査報告書,の購入関連の情報は,http://www.jwrc.or.jp/service/1_5/1_5.htm でみることができる。 第2回は昭和54年度,1973に実施され,第3回は昭和58〜61年度1983-1986に実施された。両者は,設定されたリンクで価格,ファクス申込書が得られるので,購入することができる。価格および在庫はhttp://www.jwrc.or.jp/service/1_5/houkokuprice.htm で確認できる。これによると,大阪府は第2回が1995円,第3回が1575円で,在庫がある。さらに,http://www.jwrc.or.jp/service/1_5/1_5.htmの終わりには,1/5万植生改変図が紹介されている。これは,第2回,第3回の現存植生図に対応しており,両者をすでに持っている場合に,この上に重ねる形で,トレーシングペーパーに改変部のみが記載されている。これは914円。
 さて,第2回,第3回については,関西大学近隣の大学で借りることが可能である。書誌としては次のようになる。
 植生調査報告書<ショクセイ チョウサ ホウコクショ>. -- (BN01815592) [東京] : 環境庁, 1979- 冊 ; 26cm. -- (自然環境保全基礎調査) -- 第2回 北海道 - 第3回 沖縄県 注記: 付属資料(現存植生図 箱入) ; 第2回 全国版: 調査委託 環境庁自然 保護局 ; 調査受託 アジア航測 ; 第2回の各都道府県[版]: 調査委託 環境 庁 ; 編集 各都道府県 ; 第2回 兵庫県の編集: 兵庫県保健環境部環境局環 境管理課 ; 第3回 長野県,山梨県,静岡県,富山県: 編集 環境庁自然保護局 ; 頒布 (財)日本野生生物研究センター
 所蔵しているところは,京都大学 生態学研究センター 〒520-2113 大津市平野2丁目509-3 TEL: 077-549-8230 FAX: 077-549-8231,滋賀県立大学 図書情報センター 〒522-8533 滋賀県彦根市八坂町2500 TEL: 0749-28-8232 FAX: 0749-28-8475,である。
 とはいえ,図面そのものは,http://www.biodic.go.jp/vg_map/one-to-fifty-thousand/index.htm からダウンロードできる。ここで掲載されている図面は何とか解読可能である。

 さて,縮尺の異なる図面間での経年変化を知るためには,大縮尺の図を簡略化してゆく必要がある。メッシュ間隔を適当にとって,解像度を下げてゆくか,接峰面図のように小さな面積の区画は谷と同様に埋めていくかである。

 以 上